【IRアナリストレポート】三栄建築設計(3228)

ポイント
・2012年8月期の2Q累計(上半期)は、経常利益2030百万円(前年同期比-9.1%)と減益になった。大震災の復興需要による影響に伴う分譲住宅の工期の遅れと粗利益率の低下が原因である。リーマンショック後の着工棟数増加及び震災後の着工の回復によって、業界における在庫調整の影響も想定されるが、通期ベースでは取り戻すことができよう。2012年8月期は、経常利益ベースで会社計画の60億円は下回るものの54億円(前年度比+12.2%)は十分達成できよう。
・リーマンショック後に地価が下がったところを上手く仕入れたプラス効果は前期までで一巡し、当社の粗利益率は下がっている。これは通常ベースに戻っているという見方ができ、当社のビジネスモデルに変化が出てきたというわけではない。当社は、2011年8月に東証2部、名証2部に上場した。名証セントレックスから移ったことで、認知度はかなり高まった。2011年8月期は大震災の影響があったにもかかわらず、18期連続で増収増益となり、ピーク利益を更新した。今期も引き続き最高の業績を達成しよう。
・当社は、都心23区内に建てる3階建て木造住宅企業として、業界トップである。15~20坪の狭い土地を有効活用して、家賃並みの費用で、都心に近く便利な戸建て住宅を4000万円台で提供するビジネスモデルである。しかも、1戸1戸の家づくりを考え抜いて、オンリーワンの分譲住宅づくりを実践している。このニッチ戦略が功を奏して、年間1000棟を供給するという実績を作り、販売を委託している先である仲介業者から評価されるブランド力を付けてきた。土地取得で競合する同業他社(仲介業者が行う戸建て住宅事業等)からも、戸建て住宅の建築を依頼されるという戸建て住宅の建築請負ビジネスも伸びている。
・首都圏では年間1万棟の3階建て木造住宅の需要があり、市場開拓の余地は大きい。コスト競争力とブランド力がついてきたので、十分拡大できよう。さらに、名古屋圏、大阪圏の都市中心への進出を狙い、まずは昨年10月に名古屋に支店を設立し、活動をスタートさせた。立ち上がりは順調である。今回策定した中期3カ年計画では、2014年8月期に売上高700億円、経常利益80億円を目標にしており、達成可能な勢いを見せている。長期的には売上高1000億円、経常利益100~150億円を目指すことになろう。ニッチな市場戦略が業績の向上に結びつくにつれ、株式市場での評価も高まって行こう。


三栄建築設計(3228)

企業レーティング
B

株価(2012年4月23日)
870円

PBR
1.36倍

ROE
24.70%

PER
5.5倍

配当利回り
2.00%

時価総額
165億円 (18.92百万株)

総資産
34494百万円

純資産
12134百万円

自己資本比率
35.20%

BPS
641.5円

単位=百万円

決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
EPS
配当

2006.8
15322
1717
1496
801
48.5
0

2007.8
20400
2300
1864
1009
5.36
4.5

2008.8
27741
2304
1872
1023
54.1
4.4

2009.8
29114
2220
1992
1043
55.2
5

2010.8
30123
4734
4468
2312
122.3
7.5

2011.8
37784
5143
4813
2703
142.9
15

2012.8(予)
53300
5850
5400
3000
158.6
17.5

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。
2010年3月1日で1:200の株式分割、2011年2月2日で1:2の株式分割を実施。
2011年11月28日で1:2の株式分割を実施。
2011.8期以前のEPS、配当は各期末修正ベース。
企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。


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http://www.belletk.com/sanneikennchikuseltukei201204.pdf