【IRアナリストレポート】エヌアイデイ(NID)(2349)

 今2013年3月期は、不採算プロジェクトの一掃とモバイル、カーエレクトロニクスなど新しい分野の拡大によって、経常利益ベースで前年度比+14.5%の1030百万円が達成できよう。新規事業ではスマホ向け待ち受け画面、デコカ(デジタル・コンテンツ・カード)を立ち上げるなど、チャレンジを続けている。

 当社は通信(モバイル)や車(カーエレクトロニクス)に組み込むソフト開発に強い情報サービス会社である。加えて、生損保のシステム開発やエアライン企業のシステム運用管理、さまざまなデータ入力サービスなど、4つの事業分野がバランスよく展開され、リーマンショック後の不況局面や、今回の大震災局面でも安定した収益力を見せている。

 2年前に赤字に陥った通信システム事業は2010年度に黒字化し、2011年度も回復を見せていたが、採算の低下を招いた。プロジェクト管理の徹底により、2013年3月期には正常化するので、業績は再び向上しよう。今後の業績回復のテンポは、通信システム事業がどこまで回復してくるかにかかっている。ケータイやカーエレクトロニクスが新しい世代に入ってくることで、その効果が期待できる。実際、アンドロイド(OS)系の開発依頼は増えており、人材をかなりシフトさせている。新しい分野にも取り組んでおり、医療系の企業の組み込みソフト開発に力を入れている。

 第5の事業分野を確立すべく、オープンイノベーションを軸に、ベンチャー企業と組んで先行投資を行っている。アンドロイド系のサービスプラットフォーム、Nstylist(エヌスタイリスト)を活かした新しいサービスをこの2月からスタートさせた。スマートフォンの待ち受け画面を利用して広告収入を得ようというホームアプリ(VALiBO、バリボ)の提供である。このサービスは業界初で、サイバーエージェントが総販売代理店となって顧客の獲得に動いている。当面、金額的なインパクトは大きくないので、2013年3月期の業績には効かないが、ユニークな展開である。

 こうしたアンドロイドのプラットフォーム作りは、会社の体質に変化をもたらそうという試みである。新しい芽がはっきりしてくれば、収益力は一段と好転し、会社目標の売上高経常利益率10%に近づいていくことができよう。


1.特色
モバイルとエンベデッド(組み込み型)のソフト開発力に強い


2.強み
四つの事業分野のバランスが強み


3.当面の業績
不採算プロジェクトを一掃し、増益に転換


4.中期経営戦略
安定した収益力の確保に向け、“生み出す営業”を強化


5.企業評価
業界初のスマホ向け待ち受け画面広告に参入


6.企業評価
着実な経営を展開


エヌアイデイ(2349)

企業レーティング
B

株価(2012年6月14日)
1400円

PBR
0.85倍

ROE
10.1%

PER
8.4倍

配当利回り
3.2%

時価総額
61億円(4.37百万株)

総資産
11108百万円

純資産
6264百万円

自己資本比率
56.4%

BPS
1654.8円

単位=百万円、円

決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
EPS
配当

2006.3
14004
1023
1054
529
121.2
20.0

2007.3
14583
1208
1233
635
145.8
30.0

2008.3
15696
1335
1371
769
181.8
45.0

2009.3
15578
1071
1084
585
154.8
45.0

2010.3
14723
907
921
538
142.2
45.0

2011.3
14638
935
994
447
118.3
45.0

2012.3
14824
871
899
328
86.9
45.0

2013.3(予)
15300
1050
1030
630
166.4
45.0

2014.3(予)
16000
1200
1180
700
184.9
45.0

(注)ROE、PER、配当利回りは2013.3期予想ベース。
2006.3期のEPS、配当は株式分割(2:1)の調整済み。


企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。


レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/nid201206.pdf