【IRアナリストレポート】ファルコSDホールディングス(4671)

ポイント

 今2013年3月期は、売上高62000百万円(前年度比+1.9%)、経常利益2100百万円(同+0.7%)とほぼ横ばい圏に留まろう。薬価の引下げの影響がでることよる。とりわけ、上半期は20%を上回る経常減益となろうが、後半には取り戻せよう。来期に向けては、ドラッグストアの採算改善も寄与し、業績はかなり上向こう。

 当社は、臨床検査、調剤薬局とドラッグストアを手掛ける医療サービス企業である。開業医の臨床検査で全国2.3万施設を顧客としている。この顧客の数、つまりドクターとのネットワークの数では業界トップである。

 2010年3月に純粋持ち株会社のホールディング体制をとり、今後のM&A、新規事業の育成、人材の強化に対応できるようにした。同年4月には示野薬局を子会社化し、従来のファルコとシメノドラッグ(SD)が連携することによって、ドクターと患者を結ぶサービス(臨床検査、調剤薬局)からドクターと消費者を結びつけるところまで展開する。それが次世代ラボ構想である。

 2010年度から始まった中期経営計画では、2012年度に売上高700億円、営業利益30億円、当期純利益15億円を目標としたが、この達成は難しい。しかし目指す方向は変わっておらず、ピーク利益は更新できよう。今後の課題には、現在進めている3つの事業のシナジー(相乗効果)をいかにうまく引き出すかにかかっている。

 新分野としては、長年手掛けてきたヒト遺伝子検査と電子カルテのITビジネスが期待できる。日本での独占使用権を有するヒト遺伝子検査は、遺伝的に乳がんや卵巣がんになりやすい人を調べるものである。米国ではすでにビジネスとして成り立っているが、日本
でもようやく離陸しつつある。ただ、収益化にはもう少し時間を要しよう。

 今期は薬価改定の影響があるものの、来期には2桁増益にもっていくことができるので、業績を反映した株価面での見直しも期待できよう。3つの事業分野の競合大手とは違った独自戦略で、安定したポジションを築こうとするマネジメントの展開に注目したい。


1. 特色
臨床検査、調剤薬局からドラッグストアにも展開


2. 強み
臨床検査でのネットワークの広さを活かす


3. 中期経営方針
次世代ラボ構想に向けて布石


4. 当面の業績
ドラッグストアの収益力向上が鍵


5. 企業評価
市場での評価はシナジーに依存


ファルコSDホールディングス(4671)

企業レーティング

株価(2012年7月9日)
977円

PBR
0.92倍

ROE
7.6%

PER
12.1倍

配当利回り
2.3%

時価総額
126億円(13百万株)

総資産
36172百万円

純資産
13143百万円

自己資本比率
36.3%

BPS
1062.3円

単位=百万円、円

決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
EPS
配当

2008.9
37461
1020
853
115
9.5
20

2009.9
39458
1751
1561
619
51.6
20

2010.3
19884
649
552
145
12.2
10

2011.3
57027
2004
1899
950
73.5
22

2012.3
60828
2166
2085
683
54.3
22

2013.3(予)
62000
2200
2100
1000
80.8
22

2014.3(予)
65000
2650
2550
1230
99.4
22

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。
10.3期は6ヵ月ベース(決算期変更)


企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。


レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/farukosd201207.pdf