売買代金減少も底堅い動き継続

来週の東京株式市場見通し
 来週の東京株式市場は、海外投資家がクリスマス休暇に入り売買代金が細ることが予想されるが、株価は堅調な値動きを維持しそうだ。日経平均は1年半ぶりに9日続伸を記録するなど一方通行の上昇波を形成しているほか、東証1部の騰落レシオは前日(15日)時点で165.6%と2000年以降の最高水準に達した。16日はやや低下したものの156.1%と引き続き過熱感は際立って高い。したがって、一段の上値を買い進むには躊躇する場面だが、一方で売り急ぐ動きも限定的であろう。来週の日経平均株価の想定レンジは、1万9100円~1万9600円とする。

 20日に日銀金融政策決定会合の結果が発表されるが、材料としてインパクトを与える動きが出ることは予想しづらく、市場の注目度も比較的低そうだ。全体手掛かり材料不足のなか、外国為替市場の動向には注意が必要となるものの、どちらかといえば円安含みに振れる可能性が高そうだ。ただ、トランプ次期米大統領の発言などが突発的に円高誘導となるケースは考えられ、その場合は日経平均株価も目先高値圏にあるだけに、波乱が誘発される懸念がある。急速な円高に遭遇する場合を除けば、下値では日銀のETF買いがセーフティーネットの役割を果たし、もしくはそれを拠り所とする押し目買いが入り、株価が大きく崩れる公算は小さい。

 また、来週はIPOラッシュの週でもある。東証1部の主力株に買い疲れ感があるなかで短期値幅取りを狙う個人投資家資金は、新規公開株のセカンダリーに関心を高めそうだ。IPO銘柄が呼び水となって、マザーズなど新興市場銘柄がにぎわう可能性もある。
16日の動意株
 スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>=一段高。
同社はきょう、スマートフォン向けゲーム「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」(FFBE)の全世界登録数が1700万を突破したことを明らかにした。FFBEは15年10月に国内版がリリースされ、今年7月下旬には700万ダウンロードを突破。今年6月からは海外向けのグローバル版の配信を開始している。

 三井住友トラスト・ホールディングス<8309>=新高値。
ドイツ証券は15日、同社株の目標株価を4200円から5180円に引き上げた。格付けは「ホールド」を継続した。同証券では17年3月期の連結純利益は、政策株売却による株式売却益の上振れで会社予想の1700億円に対し1750億円を予想。18年3月期は、信託報酬、役務取引等利益ともに穏やかな増加が見込めるとして同利益は1800億円、19年3月期は同1860億円と増益基調が続くと予想している。

 チェンジ<3962>=後場一段高。
午後2時ごろ、画像認識技術を活用した「画像ビッグデータ解析サービス」の提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。 同サービスは、近年、画像認識技術活用のニーズが高まっていることを受けて、画像データを人工知能(AI)やAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などを用いた画像処理技術を利用し、さらに独自のデータ分析技術を駆使して、ビジネスに有効活用できるようにするというもの。既に、小売業や製造業など複数の企業から、画像認識技術の活用に関する引き合いがきており、また、一部実証実験も始まりつつあることから、サービスを開始することにしたという。

 アドベンチャー<6030>=急伸し年初来高値更新。
同社は15日の取引終了後、世界最大の旅行サイト「トリップアドバイザー」の運営法人であるトリップアドバイザー社と航空券などの予約販売サイト「skyticket」の情報提供で業務提携することを発表、これを好感した。今回の業務提携によって旅の予約から計画までをサポートする世界最大の旅行サイト「トリップアドバイザー」で「skyticket」が取り扱っているサービスの検索が可能となり、ユーザー数や予約数のさらなる増加が期待される。

 イワキポンプ<6237>=大幅反発し年初来高値更新。
15日の取引終了後、残留塩素計の設計・製造を行うテクノエコー(埼玉県入間市)の株式を26日付で取得し子会社化すると発表しており、業容拡大につながるとの期待感から買いが入っているようだ。今回のテクノエコー子会社化は、イワキポンプのケミカルポンプとテクノエコーの残留塩素計を組み合わせ販売することで、顧客の細かな要望に対応できるするのが狙い。取得額は3億7900万円で、イワキポンプはテクノエコー発行済み株数の70%(議決権ベース)を所有することになる。なお、17年3月期業績への影響は軽微としている。

 夢の街創造委員会<2484>=反発。
15日の取引終了後、朝日新聞社(大阪市北区)と業務提携契約を締結すると発表しており、利用者層の拡大を期待した買いが入っている。今回の提携は、夢の街創造委員会が8月に開始した「配達代行モデル」によるデリバリーサービスの展開加速が目的。提携により、夢の街創造委員会はエリア展開にあたっての出前ニーズの多い地域の選定と加盟店開拓を担う一方、朝日新聞社取引先の新聞販売店「ASA」は、各加盟店へのデリバリー代行サービスを担うことになる。