<話題の焦点>=業績好調“内需株”の上値追いに照準

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 2016年相場は年初から苦戦を強いられる展開であったが、11月の米大統領選で大方の予想を覆してトランプ氏が勝利したところから大きく地合いが変わった。2万円大台目前まで日経平均を浮上させた原動力は米長期金利の急上昇を背景とした為替相場の円安である。トヨタ自動車<7203.T>を筆頭に主力輸出株はその恩恵を存分に享受し、全体相場のリード役を担った。

 しかし、ここにきて東京市場では輸出株の上値が重くなる一方で、内需の成長株を対象としたリターンリバーサルの流れが強まっている。「トヨタなどの自動車株は既に1ドル=118円台の推移では株価押し上げ効果は期待できず、119~120円台を目指すドル買いが進まないと改めて円安評価の買いは入りにくい」(市場関係者)という指摘もある。

 ここからの投資戦略としては、「為替が1ドル=118円近辺でもみ合っている間は内需の成長株に資金シフトして値幅取りを狙うのが実践的」(同)という声も強いようだ。アベノミクスもトランプ政策に負けてはいない。事業規模28兆円の経済対策を打ち出し、日銀の超低金利政策の継続も物価上昇率2%の命題を達成するまでは約束されている。ここは内需活性化で恩恵を受ける有望株に照準を絞ってみたい。

●建設セクターで上値期待大きい2銘柄

 内需の有望セクターとしてはまず建設株が挙げられる。西松建設<1820.T>は高水準の受注残を確保し、17年3月期は営業利益段階で3割前後の増益が有望。国土強靭化政策の推進では橋梁の変化を遠隔でモニタリングできるシステム開発で需要をとらえる。また、海洋土木のトップ五洋建設<1893.T>は、インバウンド需要に対応したクルーズ船受け入れで港湾の大型化工事で商機が膨らむ。17年3月期営業利益は前期比2ケタ増益に増額の可能性があり、来期も成長トレンドが継続する見通し。

●「働き方改革」追い風の人材サービス関連3銘柄

 「働き方改革」の政策フォローに乗るのは人材サービス関連株だ。求人情報サイトを運営するディップ<2379.T>は大手クライアントの広告出稿が好調で業績成長路線をひた走る。主力のアルバイト募集サイト「バイトル」の競争力は不変、17年2月期営業利益は88億円(前期比23%増)を見込むが、市場では増額修正が有力視されている。また、転職情報サイトで強みを発揮するエン・ジャパン<4849.T>は、主力サイト「エン転職」が伸びており、広告件数の増加で17年3月期営業利益は前期比37%増の70億円前後に拡大する公算大。また、工場など製造現場への人材派遣を主力とするアウトソーシング<2427.T>は旺盛な企業の人材ニーズをとらえるほか、M&A戦略による業容拡大が評価されている。16年12月期営業利益は55億円前後と70%を超える増益、17年12月期も今期予想比5割強の増益が視野に入る。

●ヨーグルト好調で成長続く2銘柄とコンビニ関連穴株

 このほか、食品業界では消費者の健康志向を反映してヨーグルトが好調な明治ホールディングス<2269.T>や森永乳業<2264.T>は業績上振れが顕著で再評価余地がある。コンビニ業界の勝ち組セブン-イレブン向けに弁当や総菜などを納入するわらべや日洋ホールディングス<2918.T>も穴株妙味十分、中食市場の拡大を背景に17年2月期は業績急回復が見込まれる。コンビニの総菜販売額は数年来拡大が加速傾向にあり、同社に追い風が強い。