【井川純一の今夜も兜町で一杯】20年ぶりの高値圏

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 今日は大納会です。12月30日(金曜日)の日経平均株価は、30円77銭安の1万9114円37銭と惜しくも小幅ながら3日続落。それでも、日経平均は5年連続の上昇、年末の株価水準としては1996年以来20年ぶりの高値圏で着地しております。20年前ですかぁ、若かったよなぁ。まっ、そんなことどうでもいいですわね。
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 年内最終相場のなかで、元気だったのがAI(人工知能)関連株。ブレインパッド<3655.T>、メタップス<6172.T>、日本サード・パーティ<2488.T>、安川情報システム<2354.T>、JIG-SAW<3914.T>、テクノスジャパン<3666.T>、フォーカスシステムズ<4662.T>、データセクション<3905.T>、ロックオン<3690.T>などAI関連株が軒並み高に買われた。

 まさに、セクター別(セクターと言ってよいのかどうかは不明だが)の代表格として有終の美を飾ったわけだ。今年に続き、17年相場でも注目されるのが、自動運転、フィンテック、バイオ(再生医療・ゲノム編集)関連、そのなかAI技術は、各分野でイノベーションの中核を担う技術としてマーケットの注目度が高い。そうねぇ、全ての道はローマに通ずじゃないけれど、AIは全ての技術に通ずといった感じかね。

 それにしても、来年は「テーマ不足」の年だわなぁ。今年は、マイナンバー、ドローン、自動運転、JR九州上場、民泊、フィンテック、伊勢志摩サミット、AI、AV、電力小売自由化、リオ五輪などテーマ関連花盛りだったが、来年はトランプさんくらいしか大きなものでは思いつかない。テーマなき2017年、相場の行方が気にかかる。

 トランプ次期米大統領の経済政策をハヤす株式市場、それとは裏腹に世界情勢は混迷の度合いを深めそうだ。トランプノミクスへの思惑が株価を押し上げ、それ自体はこの相場と言う世界で生きる人間としては否定するものではないが、一抹の不安を感じるのも事実である。

 世界は経済で動く、だからといって株式市場での動きが正義であるとは言えない。マーケット社会に生きる人々は、時として身勝手で混沌を必要とする。なにが是でどれが非なのかは一概には言えるものではないが、今求められるのは、長期的な視点に立った正しい感性を持つということのような気がする。

 「申酉(さるとり)騒ぐ」、来年も気を引き締めて参るが肝要。さて、今宵はふらり独り酒。大納会 ひとりしっぽり シマの宵 人なき街に ひとり酔い行く……ってな感じですかね。

 新たに迎える2017年も「今夜も兜町で一杯」をよろしくお願いいたします。

《KC》