「空港“ガチャ”が外国人にバカ受け、売り上げ3倍のそのわけ」タカラトミーアーツ・森川修氏に聞く!<直撃Q&A>

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 成田国際空港の第2旅客ターミナル本館B1Fに、大量のカプセルトイ「ガチャ」が並んでいる。「余った小銭をオモチャに!」を合言葉にユニークな売り場を展開しているのが、タカラトミー<7867.T>子会社のタカラトミーアーツだ。当初は昨年7月末から9月末までの期間限定イベントだったが、訪日外国人などのウケが良く売り場は現在も継続している。「ガチャが日本の文化やトレンドを知る入り口になれば」と語る森川修マーケティング課係長に設置に至った経緯や人気となっている背景などを聞いた。

Q1 成田空港に「ガチャ」を設置した経緯を教えてください

森川 成田国際空港から、お話をいただいたことがきっかけです。以前から期間限定のイベントを駅構内などで展開していますが、そこで多くの外国人が楽しんでいるのをみていましたので、こうした流れの一環として設置するに至りました。日本文化のひとつとして「ガチャ」を世界中の人々に体験していただき、気軽に“ジャパニーズカルチャー”にふれてもらえればと思っています。

Q2 初めて「ガチャ」をみる外国人も多いと思うのですが、そうした人たちに興味を持ってもらうための工夫は?

森川 171台(約340アイテム)と大量に設置することで、海外から来られた方に「ナンダコレハ?」と興味を持ってもらい、余った小銭で楽しんでもらえる売り場づくりを心掛けています。また、多言語のPOPで「なぜか日本で売れています」とアピールするとともに、イラストなどを使ってできるだけ分かりやすく利用方法などを表示する取り組みも進めています。

Q3 訪日外国人にかなり好評のようですが、その理由をどのようにみていますか?

森川 子供から大人まで幅広い年代が楽しめるような品揃えや空間づくりに取り組んでいることが挙げられると思います。そうした効果もあって、日本のお土産として購入する外国人が多いようです。予想外のリアクションとして、カプセル容器ごとお土産として持ち帰る外国人が多く、日本人とは違った行動に私たちも驚いています。最近では両替をしてまで夢中で「ガチャ」を回す人が多く、成田空港での1台当たりの売上金額はスーパーなど通常の売り場に設置している場合と比べて約3倍と、常設としては驚異的な売り上げをみせています。

Q4 スーパーやゲームセンターなどと空港に設置している「ガチャ」とでは売れ筋に違いはありますか?

森川 特に大きな違いはないように見受けられます。当初は日本らしさを重視した商品が売れるのではと予想していましたが、実際にはディズニーやポケモン、スターウォーズといったワールドワイドなキャラクターが人気を集めています。海外にもガチャはありますが、同じキャラクターでも日本の商品は表情が豊かであったり、さまざまなポーズがあったりと、そのクオリティーの高さに惹かれる外国人が多いようです。

Q5 今後はどのような取り組みを考えていますか?

森川 最近は「ガチャ」の持つ集客効果が注目されており、駅や空港、ショッピングモールなどからの引き合いを多くいただいています。例えば、昨年末には東京駅開業102周年にちなんで102台のガチャを動輪の広場に設置させていただいたのですが、このようなイベントを今後も幅広く展開していきたいと考えています。

 また、昨年は日本相撲協会や日本郵便などとコラボレーションした商品を投入しましたが、さらに多くの業界と連携していければと思っています。こうした取り組みが普段はガチャの商品を購入しない層との接点となり、結果的に訪日外国人も含めて「多くの人にガチャを楽しんでもらう」ことにつながると感じています。

(聞き手・三宅和仁)

<プロフィール> (もりかわ・おさむ)
ガチャ・キャンディ事業部マーケティング課係長。2004年7月に株式会社タカラトミーアーツに入社し、カプセルトイ「ガチャ」の国内ルート営業や新規業態開発、新規事業企画を担当。11年より「ガチャ」のマーケティングに従事し、PR活動を主軸としてイベント企画の立案などに取り組んでいる。