日経平均、5日線を奪回

米国株主要指数は、完全に膠着状態
米国株主要指数、米長期金利、ドル円、ジャンクボンドと、いずれをとっても3月22日以降、ほとんど停滞・膠着感の強い相場展開です。

横這いといっても過言ではない状態です。
なにかを待っているということになります。

このところ、地政学リスク台頭を口実に、このような方向が定まらない様子見展開が続いているわけですが、最終的にはファンダメンタルズに帰着します。

日米ともにこれは、トランプ大統領就任(1月)以降の政権の動向を見定めたいということで、企業が上方修正を控えていた分、「呪縛」が解かれれば、サプライズが出やすくなります。

本来、悪くないファンダメンタルズですから、むしろ相場はこの膠着を抜けると、上放れる公算が高いと個人的には思っています。

ちなみに、本日はザラ場中、ずっと米国グローベックス先物は堅調。ダウ工業株指数先物で、40ドル高気配で推移していました。
誰が、シリアで化学兵器を使ったのか~地政学リスク台頭とポジション調整
■化学兵器使用者の特定~シリア政府、ロシア空軍、イラン…

週末の日経新聞では、シリアでの化学兵器使用に関して、海外の分析がいろいろと紹介されていました。

表面的には、シリア政府軍が使ったということになっており、米軍の巡航ミサイル発射もこれを前提としています。

が、記事によると、サリン系の化学兵器が使われたことはどうも間違いないようですが、誰がということになると、議論錯綜です。シリア政府、ロシア空軍、あるいはイランが実は使ったという説もあります。

■アメリカは、対露・対中で強気

このシリア問題では、ロシアがことのほか激しく米国を非難していますが、アメリカの立場は「1973年の合意で、ロシアが保証人の立場でシリアの化学兵器廃棄という結論になった経緯がある。つまり、ロシアこそはシリアの後見人なのだから、にもかかわらずシリアが今回化学兵器を使用したということは、ロシアの監督不行き届きだ。」というものです。

これは、対中国で、「北朝鮮に対する、中国の監督不行き届きだ。」というものと、まったく同じものです。従って、アメリカは二つの案件に関して、自分が主導権を握っていると認識しているでしょう。

■地政学リスク台頭を誰が欲していたか

こういうときの見方として、誰が一番得をしたかということです。

シリア、ロシア、イランいずれも、まったく得をすることが無いどころか、むしろ危ない橋を渡ったことになります。あるいは、強いて言えば、シリア政府としては、アメリカ新政権の出方を探るために行ったという考えもありますが、あまりにもリスクが大きいでしょう。

ただ、1月に新政権スタートとなったトランプ大統領にとっては、内政でなかなか進捗を見せることができず、支持率の低下が始まっています。

ある意味、軍事的行動は支持率上昇に一番手っ取り早い策であることは間違いありません。とくに、5月からは本格的に税制改革はじめ、公約の立法化を巡って連邦議会との折衝が始まります。その前には、支持率をぐっと引き上げておく必要はあるでしょう。

■トランプ大統領にとって、すべてはタイミングがベストだったという事実

そう考えますと、今回習近平主席が訪米中で、まさにトランプ大統領と夕食会の最中に、軍事行動を起こしているわけで、中国としては手も足も出ない瞬間です。

これで、中国の非難・批判は封殺することができました。
ロシアが問題でしたが、見事にロシア軍駐屯地域を外して巡航ミサイルを撃ち込んでおり、しかも、事前に米軍からロシア軍へ直接、事前通告していたことが判明しています。

ある意味、なれ合いの部分が見え隠れします。

そして、この米軍の軍事行動は、イランや北朝鮮というもっとも問題の相手は、米軍の本気度を見せつけられたわけですから、トランプ大統領としては十分な効果を得たことになるでしょう。

とまりますと、もしシリア政府が化学兵器を使ったとするのであれば、実に最高のタイミングでやってくれた、ということになります。事実はそうなのかもしれません。あるいは、もしかするとそのようにアメリカが仕組んだということも考えられます。

いずれにしろ、中東でトランプ大統領が地上戦を行う意図はまったく無いでしょうから、初期の目的はほぼ完全に達成されたという判断で良いかもしれません。

あとは、残った最後の課題である北朝鮮への恫喝というアクションですから、Xデーとされる4月15日(今週末)まで、グローバルな金融市場は、まず静観のスタンスを維持することになるでしょう。

■今週末は、米国3連休

カレンダースケジュールですが、今週は14日金曜日がGoodFridayで休場となり、3連休です。

こうした連休前のポジション調整は、ふつう前週に出ているはずですから、これが理由で米国市場が下がるということは、可能性としては非常に低いです。

後は、雇用統計から日本のSQまで、一番下がり易い月間のアノマリーの週ですから、ふつうであれば、放っておいても今週、底入れしてきておかしくないところです。
米空母カールビンソン、朝鮮半島に向かう
現在報道されているところによりますと、米原子力空母カールビンソンが朝鮮半島に向かっているようです。

4月11日の朝鮮最高人民会議、15日の金日成生誕105周年記念日、25日の朝鮮軍の建軍70周年記念日、もっと言えば、5月9日の韓国大統領選挙当日と、いくつかの地政学リスクが高まりそうな日程があります。

今のところやはり、11日から15日というのが、一番市場としては緊張が高まりそうだ、ということになっているようです。

まさに今週ということですから、金先物やジャンクボンドETFの動向には気を付けてウォッチしておくようにしましょう。
戦略方針
引き続き、戦略方針は「緊急避難」状態のままです。

各論としては、キャッシュ比率を半分は確保。残りで現物を持つ場合には、それに見合う日経ダブルインバースETFでヘッジするということです。

現物株を持たない場合には、オールキャッシュということになるでしょう。

日経平均が本日5日線を奪回していますので、これが恒常的なものになっていくのであれば、日経ダブルインバースETFの持ち株分を縮小してもよいでしょう。

まだ本日一日ではわかりません。先般も3月28-29日と、二日間しか5日線上に浮上しただけで終わってしまいました。