ドル円の円安傾向はいつまで続くのか

日銀の追加緩和は織り込み済みか
ドル円は80円台にしっかり乗せてきました。

最近何度か同様のことを書きましたが、今の円安の動きの原因は

1. 上半期の日本の貿易収支が、過去最大の赤字になったこと
2. 日銀が追加緩和をする、と見られていること

が中心で、それに加えてS&Pがレポートで「財政健全化が進まなければ格下げに踏み切る可能性がある」としたことです。

この動きは今年2月からの動きと同じです。

2月8日、2011年の貿易収支が発表され、48年ぶりの赤字となったことから海外勢を中心に円安を見込む向きが増え、円安の動きが始まりました。そして2月14日のバレンタインデーに、(3月に5兆円の追加緩和をするとの)大方の予想に反して10兆円の追加緩和をしたことから、日本の貿易と金融政策に大きな転機が訪れた、と判断した海外投資家を中心とした円売りの強まりから3月半ばまで1ヶ月間で84円台まで円安が進みました。

しかしその後は皆さんもよくご存じの通り、日銀の緩和が市場の期待ほど進まなかったことや、もともと貿易収支が為替相場に与える影響は大きくなかったことで、大きく買い進まれたポジションが行き場を失って6月はじめまでに77円台まで下落することになりました。

ただし今と2月を比べると、大きな違いがあります。それは、バレンタイン緩和は市場参加者にとって「サプライズ」だったのに対し、30日に日銀が追加緩和をしてもそれはもはや「織り込み済み」だという点です。しかもこれまでの各種報道で「政府が20兆円の緩和を要求」「FOMC式の事実上の無制限緩和」などの文字も出てきてしまっていることから、これ以上のポジティブ・サプライズは起きにく状況です。また、貿易収支の問題も、長期的には円高圧力の減少、という意味での円安材料ではありますが、急激な動きの要因になる為には、もっと大幅にしかも急激に赤字が拡大する必要があるでしょう。

そう考えれば、昨日も書いたように30日の日銀金融政策決定会合前後の当面の高値を付ける、と予想できます。