【ドル&GOLD】米金利上昇でドル高・円安

金は他資産価格とのバランス重視
ドル/円相場は、79円台後半まで値位置を切り下げ、7月6日以来の80円台乗せを試す展開になっている。米経済指標の改善傾向を映して「安全資産」から「リスク資産」への資金シフトが促される中、米国債からの資金流出が加速しており、米金利上昇圧力がそのままドル買い・円売り圧力に直結している。

日米2年債利回り格差は、10月3日の0.1283%をボトムに、足元では0.2006%まで上昇している。日本の国債利回りには目立った変化が見られないが、米金利に対する上昇圧力が、ドル高・円安を促している。現在の金利環境からは、80円台乗せにトライする動きは特に過熱感も出遅れ感もなく、現行の相場水準は概ね適正水準と評価している。

ここにきて米企業決算やスペイン支援問題に不透明感が浮上している。ただ、今週も25日の9月耐久財受注を筆頭に重要経済指標の発表が多数控えており、これらが米経済に対する信認回復につながると、米金利上昇が更に加速し、ドル/円相場も一段高を試す可能性がある。

24日には米連邦公開市場委員会(FOMC)開催が控えているが、大統領選挙が2週間後に迫っていることに加え、前回会合で量的緩和第3弾(QE3)を決定したばかりとあって、特に政策の変更は行われない見通し。

日本銀行の追加緩和期待もあってドル高・円安圧力が強まり易くなっている。ただ、約3ヶ月半ぶりのドル高・円安水準で実需の円売りが膨らみ易いことに加え、米国の「財政の崖」といったリスク要因に何ら進展が無いことを考慮すれば、このまま一本調子にドル高・円安が続くのかは疑問視している。3月のようなドル急伸(円急落)があるとすれば、日銀が市場コンセンサスを裏切るような大胆な緩和策を発表するシナリオになるが、その可能性は低いだろう。

金相場は、他リスク資産の地合悪化を受けて、QE3が決定される前の価格水準に回帰している。ただ、CRB商品指数などとの比較では下げ過ぎ感・割安感が強くなっており、現行価格から更に値崩れを起こすリスクは限定的。リスク投資環境の地合改善が見られれば、比較的短期間で1,700ドル台後半を回復することも可能である。あくまでも「リスク資産」としての売買が中心になっており、リスクマーケット全体の資金動向に注目したい。