<私の相場観>=東海東京調査センター・投資調査部長チーフストラテジスト 隅谷 俊夫氏

 衆議院解散・総選挙でこれまで株価や景気に無頓着だった民主党政権が終わり、自民党に政権が代われば、相場にはプラス材料だ。かつて自民党の政権時には選挙の前から株価や景気を意識した政策を行ってきたことから株価も上昇しており、日銀への金融緩和圧力や円安誘導なども加わり、今回もそうなるだろう。

 ただ、足元の鉱工業生産の水準は低く、民間の設備投資が動いていない状態では本格的な相場の上昇は期待できない。また、海外要因も欧州債務問題や米国の「財政の崖」問題が依然あり、特に米オバマ大統領がこの問題を解決できるかは不透明で、最悪来年、米国のマイナス成長の可能性が出てくれば、QE3で押し上げられている年内のNY市場は調整色の強いものになるだけに、日本株にも影響が出そうだ。

 したがって、当面の相場レンジは8300円から9300円のボックス内の動きに終始しそうだ。このボックスを上放れてくるには、米国の「財政の崖」問題のクリアや日本の次期政権が規制緩和、設備投資減税などの政策対応が出てきた時に初めて可能になるとみている。