QE3消極的ならドル高も…

ユーロは引き続き下値模索、しかしドル円は小幅な値動き
 昨日(29日)は米独立系の格付会社・イーガンジョーンズの「スペイン国債2段階引き下げ」を背景に、ユーロは売られ、ドルは買われる展開でした。この影響でユーロ円は約4ヶ月ぶりの98円台へと下落し、ユーロドルは心理的な節目である1.25ドルラインを約1年ぶりに大きく割り込む動きを見せています。

 一方のドル円は79円半ばで彷徨っており、小幅な値動きに押し留められています。逃避通貨同士であることから方向感が出づらくなっていますが、79.60円から上(円安方向)にはドル売りオーダーが、79.20円から下(円高方向)にはドル買いオーダーが挟んでおり、動くに動けない状況となっているのも否定できません。

イベント目白押し、ECBの危機対応が焦点
 しかしながら本日は、膠着しているドル円が動意づいておかしくないイベントが目白押しです。住宅関連の米経済指標発表と共に、ドラキ・ECB総裁(24:30~)、フィッシャー・ダラス連銀総裁(26:20~)、ダドリー・NY連銀総裁(26:30~)の講演が予定されているからです。

 直近のリスク回避は「ギリシャの債務懸念」から「スペインの金融危機」へと移りつつあります。このためECBの危機対応が改めてクローズアップされており、「銀行支援・追加利下げ」に含みを持たすコメントが出るとリスク緩和からユーロ買い材料となりやすい反面、「インフレ懸念や安易な救済によるモラルハザード」に言及されると、悪材料となって一気にリスク回避が進行してももおかしくありません。

膠着続くドル円だが、QE3消極的なら・・・!?
 一方でリスク回避のユーロ売りからドル買いが促されている反面、同じくリスク回避の円買いに阻まれて膠着しているドル円ですが、週末には注目の米雇用統計を控えています。こうした中でのボードメンバー講演は、QE3(米量的緩和第3弾)への思惑を台頭させかねません。そして仮に「QE3に消極的」との思惑が台頭すれば、リスク回避のドル買い圧力をさらに後押しする状況となってもおかしくありません。

 膠着状態が続くドル円ですが、日柄的にはそろそろ思惑を背景に動意づいてもおかしくありません。頭の片隅には残しておきたいシナリオです。