春先の上昇との相違点

春先の上昇との相違点
昨日は、ドル/円が約1カ月ぶりに80円台を回復した。

この上昇の背景は日米金融政策格差と本邦貿易収支悪化にあると考えられる。

今年の春先にも、同様の材料を手掛かりに76円から84円まで大きく上昇した場面があったが、当時と大きく違う点は、米国の経済状況に対する見方であろう。

春先のドル高は米景気の回復期待によるものであったが、今回のドル高はFRBが追加緩和を見送った事による、いわば「後ろ向き」なドル高であると言える。

ましてや、FRBはツイストオペを半年延長して緩和姿勢を強化している。こうした中で、追加緩和見送りという「期待はずれ」を理由とするドル高が続くとは考えにくい。

一方で、日銀が消費税増税法案が可決されれば追加緩和に動くとの観測が足元の円売りにつながっているが、過去の例を見ると日銀の緩和が結果的に円安に作用したのは、最近では市場が不意をつかれた今年2月のバレンタイン緩和だけであった。

現時点で緩和観測が浮上している以上、7月の会合で日銀が動いても円安効果は乏しいと見るべきだろう。

目先的には海外投機筋を中心に円売りが進む可能性もあるが、春先にドル/円が84.17円の高値を付けた際のように勢いを持って上昇する可能性は低いとみる。