膠着がメインシナリオ、しかし不安定は継続

窓空け上伸もつかの間、ユーロは長大陰線
※ご注意:予想期間は6月20日と表示されていますが、本日(19日)のロンドン・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 「緊縮財政派が勝利」となったギリシャ再選挙を背景に、窓を空ける急伸からスタートしたユーロ円・ユーロドルでしたが、こうした動きはやはり長くは続きませんでした。

 上昇したのはオープニングから僅かに30分程度。その後は利益確定売りから、ジリジリと値を下げていきました。さらに欧州タイムに入ると、財政運営の危険水域とされる7%台へとスペイン債利回りが再上昇(債券価格は下落)したことで、欧州債務問題が再クローズアップされていきました。スペインの4月不良債権比率が1994年以来の高水準となったことも、こうした動きを後押しした模様です。こうしてユーロ円は高値から1.7円超の下落を見せ、長大陰線を描きました。またユーロドルはさらに上回る190pips超の下落を見せており、どちらも前週末終値をも割り込む下落を見せています。

ドル円は79円ラインで膠着
 一方でドル円は、79円ラインを挟んだ膠着状態に終始しました。FOMC(米連邦公開市場委員会)を週央(19-20日)に控え、様子見に陥っているからです。このため大きな材料が見られたユーロにこそ引っ張られた感はあるものの、ドル円の変動は極端に抑制されています。しかしながら追加金融緩和(QE3・ツイストオペ延長等)への期待感が根強いことから考えると、より上値が重たく見えてきます。

 昨日はまとまったドル売りオーダーに押さえられて高値は79.30円付近で止まっていますが、本日はこのまとまったオーダーがさらに下がってくることが想定されるところです。NYタイムにはすでに79.15円手前付近まで下がっていた感があり、上方向への戻りを2回もはじき返されています。この79.15円付近を明確に突破できるかが、再び上方向を狙う上での試金石といえそうです。

 一方で78.45円は、6月初旬の反発(上昇)の61.8%押しラインに当ります。このため下値のメドとして意識されやすく、当該ライン手前では買い戻しが先行すると考えるのが自然なところです。そして昨日のNYタイム安値が78.85円付近ですので、ここから78円半ばにかけてはドル買いオーダーが展開しやすいと考えて対応したほうがよさそうです。

膠着がメインシナリオだが、懸念材料も・・・
 こうしてなかなかドル円は方向感を見出ぜず、変動幅の小さい展開を引き続き強いられるという展開がメインシナリオとなりますが、しかしながらマーケットの中心は依然として欧州(ユーロ)です。そして大きな懸念材料の一つであるスペイン国債入札が、本日は予定されています。

 イベント(FOMC)前に大きなトレンドが発生するとは想定しづらいところですが、“ユーロへの思惑”が“リスクへの思惑”につなげられる可能性は十分に想定出来るところです。ドル円に伝播する展開についても、注意しておく必要がありそうです。