まず日銀金融政策決定会合、何より米雇用統計

マーケットテーマは再び欧州(ユーロ)へ
※ご注意:予想期間は10月6日と表示されていますが、本日(5日)の東京・ロンドン・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 昨日のマーケットテーマは、やはり米国(ドル)から再び欧州(ユーロ)へと移行しました。

 ECB(欧州中央銀行)理事会では予想通りの「据え置き」でしたが、その後の記者会見で「南欧国債を買い取る準備は出来ている」とドラギ・ECB総裁がコメントするなど、重債務国に対するECBの国債買い入れ姿勢が改めて示されました。このため欧州債務懸念は一気に後退し、ユーロ円は102円台を回復、そしてユーロドルは1.30ドルの大台ラインへと到達しています。
米経済指標は良好なもの目立つ。しかし・・・。
 一方で昨日発表された米経済指標も、事前予想を上回る良好なものが目立ちました。FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(9月12-13日分)もマーケットが想定していたほど米景気悪化懸念は台頭しておらず、概ねドルにとってのポジティブ要因ばかりでした。しかしながらすでに前日から上昇していたこともあり、ドル円は78円半ばで堅調推移こそ見せているものの、さらに上値を拡大する動きには至りませんでした。翌日(5日)に日銀金融政策決定会合・米雇用統計を控えていることも、積極的な取引を手控えさせたと見られるところです。
日銀金融政策決定会合は大きな動意なし!?
 こうした中で本日の注目は、前記したように日銀金融政策決定会合、そして何より米雇用統計となります。

 前者に関しては、「日銀の外債購入」を主張する前原・経済財政相が出席することを背景に“連続緩和”に期待する向きもありますが、日銀は前回会合で「資産買入基金の10兆円増額」を実施したばかりです。このため“連続緩和”に踏み切るようなことがあると「政治的な圧力に屈した」との批判は避けられず、今回は“現状維持”との見方が自然となります。そう考えると少なからず“連続緩和”に期待する声がある状況は、「失望の円買い戻し」に警戒をしておかなければなりません。政策金利発表のみならず、その後の白川・日銀総裁の記者会見にも注目しておく必要がありそうです。もっとも本日のメインイベントは後者ですので、そこまで大きな動意は見られないかもしれませんが・・・?
米雇用統計は“一種のネジレ現象”
 そして注目の後者ですが、QE3(米量的緩和第3弾)の前提が「労働市場の見通しが大幅に改善するまで」となっていることから、いつも以上に注目が集まっています。そして前哨戦とされるADP雇用統計(民間)等は、概ね好内容となっており、「少なくとも雇用環境は悪化していない」との声がコンセンサスとなっています。

 もっとも直近の米雇用統計は、「好内容の直前指標を背景にして事前予想を上方修正し」、しかしながら「本番では裏切られる」というネガティブサプライズを続けてきた経緯がありますので、“悲観論”とまでは行かないものの“慎重姿勢”となっていることは否めないところです。このため「リスクに対する姿勢は前向き(ポジティブ)」であるにもかかわらず、「事前予想に関しては比較的ネガティブ」といった“一種のネジレ現象”を見せていますので、これが今回の波乱の芽といえそうです。

 また来週初は米国市場が休場(コロンブスデー)となるため、3連休を控える中で発表される米雇用統計でもあります。このため発表直後の急変動のみならず、「3連休を控えたその後のポジション調整」にも気を配る必要があります。長い一日となりそうです。