失業率に関する判断・・・・

失業率の計算方法・・・・
 雇用統計は事業者調査による非農業部門雇用者数(NFP)と、家計調査による失業率とが2つの柱となっています。
 最近は、NFPが強めなのに失業率が上がったリ、逆にNFPが弱いのに失業率が下がっていたりして、市場が数字に惑わされて右往左往してしまう事もよく起こります。
 これは、失業率の算出のマジックの様なものが関係します。失業率は、就業者と働く意思を持つ失業者との合計である労働人口を分母とし、失業者数を分子として計算しています。ですから、就職を諦める人が増えると、分母である労働人口と、分子である失業者数がともに減る事になります。つまり、失業状態にある人の数が同じでも、失業率が下がる事は起こり得る訳です。
 単純化してみますと、80/1000=8%ですが、80人の失業者の内、5人の人が就職をあきらめると、計算上は、失業者、労働人口ともに、5人ずつ減るので、75/995=7.537・・%となり、失業率が約0.5%も下がっている事がお解りになると思います。
今月は失業率上昇の予想・・・・
 9月雇用統計では、失業率予想は8.2%で、前月分の8.1%から上昇すると見られていますが、これは、上記の労働人口の増加によるものですから、必ずしも悪い事とも云えない事になります。これまで、市場では、失業率よりもNFPが重視されて来ましたが、その理由は、この「失業率算出マジック」の様な事が関係していると思われます。
 FRBが政策運営上、どうしても雇用状況への不満を「失業率の高さへの不快感」と表現している為、失業率の上昇は雇用の悪化の様に捉えられがちですが、矢張り、とっさには、NFPを見て判断する方が確実だと云う事は可能でしょう。
 そのNFPですが、今回の市場予想は11.5万人程度の増加となっています。市場では3万人程度ぶれればサプライズと考えそうですから、15万人程度以上の増加ならドル円は79円の大台乗せを試し、9万人以下の増加にとどまれば、78円の大台割れを試すのではないかと予想します。