今夜は米8月雇用統計発表

QE3に影響は?
イベント続きの週、金曜日の今日は米8月雇用統計の発表があります。まず予想を整理しましょう。

失業率: 8.3% (前月 8.3%)
非農業部門雇用者数: 13万人増 (前月 16.3万人増)
平均時間給: +0.2% (前回 +0.1%)
平均労働時間: 34.5時間 (前回 34.5時間)

今回の雇用統計は、その結果如何でQE3を含む米追加緩和政策の実施に影響を与える、と考えられていることからいつも以上に注目が集まっています。

8月に開催されたFOMCの声明では

「経済と金融に関する情報を注意深く監視し、必要に応じて追加緩和を行う」

とされ、同じ会合の議事録では

「今後明らかになる情報が大幅かつ持続可能な景気回復ペースの加速を示さないかぎり、追加金融緩和はかなり早期に正当化される公算が大きい」
「多くのメンバーは、大規模な追加資産買い入れプログラムが金利押し下げを通じて回復を促進させると確信」
「多くのメンバーが2014年終盤までとしている政策金利見通しの長期化を支持」

などとされていたことから、FOMCが全体としてかなりハト派に傾いていること、その結果近い将来のQE3実施の可能性が高まっていることが明らかになり、特にFOMCが雇用の回復の遅れに苛立ちを覚えていることから、雇用統計結果次第でQE3が実施されるのでは、と考えられています。

もちろん、雇用統計はFOMCが最重要と考えている経済指標です。しかしながら、今晩の単月の数字がある程度良かったり、悪かったりすることが、来週のFOMCでの決定に影響を与えるということは、現実的ではないと考えられます。

というのも、アメリカでは2008年から2010年2月までの間で約874万人の雇用が失われています。その一方で、2010年3月以降に回復した雇用は約400万人に過ぎずしかもその間に労働人口は約100万人増加しています。したがって、今月の雇用統計結果が予想の12.5万人増の予想に対して、15万人あるいは20万人増だったとしても、雇用の本格回復までの道のりは遠く、それだけでこれまで追加緩和が必要と考えていたFOMCメンバーの見方が変えるとは考えにくいからです。

そう考えると、今日の雇用統計結果が多少良い結果で、それを受けてドル買いの動きになっても、来週13日のFOMCに向けて、再び緩和観測の強まりからドル売りが強まる、と予想できます。