【ドル&GOLD】ドル/円は再び膠着化する

米中経済指標、EU首脳会合で投資家センチメントを占う
ドル/円相場は、78円台前半から中盤での取引を継続している。米雇用指標の改善に伴う量的緩和第3弾(QE3)の早期終結観測やスペイン関連のヘッドラインを受けてのリスク回避ムードを背景に、10月11日には一時77.95円までのドル安・円高となった。ただ、そこから更にドル売り・円買いを仕掛けるような動きは見られず、新たなトレンドを形成するような動きには至っていない。

18~19日に欧州連合(EU)首脳会合を控え、目先はユーロの動向が注目されることになる。ただ、スペイン関連でのネガティブな材料が浮上すれば、それがスペインを金融支援に追い込む可能性が高く、一方的なユーロ売りが展開するリスクは限定的とみている。今後もスペイン関連のヘッドラインに一喜一憂する展開を想定せざるを得ないが、現行価格水準から大きく乖離するリスクは大きくない。

ここからは、消去法的に米中の景況感の方に注目すべきと考えている。ここにきて一部米経済指標に改善傾向が見られるが、15日に9月小売売上高、16日に9月鉱工業生産、17日に9月住宅着工件数、18日に10月フィラデルフィア連銀指数、19日に、9月中古住宅販売高と重要指標が発表されるため、これらの結果次第では一時的に値が荒れる可能性はある。もっとも、24日に米連邦公開市場委員会(FOMC)その翌々週には米大統領選挙を控えていることを考慮すると、ドルサイド主導の大きな値動きも想定しづらい。

投資家のセンチメントへの影響という点では、18日の中国国内総生産(GDP)にも注目している。基本的にネガティブな数値を想定しており、改めて景気減速傾向が確認されれば、ドル/円相場の上値も圧迫されよう。このため、ややドル売り・円買い圧力優勢の展開を想定しているが、78円台を中心とした小動きがメインシナリオになる。ドルの戻り局面があれば、売り込む程度のスタンスで十分だろう。一目均衡表の雲78.66~78.99円水準がエントリーポイントになる。

一方、ドル建て金相場は1,750ドルの節目を割り込む展開に。特に目立ったネガティブ材料はないが、資産価格全体の地合悪化を受けて、短期筋の玉整理が膨らんでいる模様だ。これまでのスピード調整の意味合いもあるだろう。もっとも、QE3政策が修正を迫られる環境にはなく、前週は韓国やブラジルの中央銀行も追加利下げに踏み切ったことを考慮すれば、世界的な金融緩和圧力が金相場を押し上げるフローに変化はないとみている。短期トレンドはドル相場との連動性が強くなっているが、リスクマーケットのパニック化さえ回避できれば、大きな値崩れはないだろう。1,700ドル台中盤の価格水準には値ごろ感が強い。