「ギリシャ懸念 VS 日銀追加緩和期待」の綱引き

独経済指標悪化・ギリシャへの思惑-ユーロ乱高下
※ご注意:予想期間は10月26日と表示されていますが、本日(25日)の東京・ロンドン・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 昨日は全体的にリスク回避/選好どちらかも傾倒することはなく、マーケットは各々の要因によって変動しました。

 直近はリスク選好へと傾倒していたユーロですが、昨日も独IFO企業景況感指数が悪化したことで、リスク回避姿勢が優勢でした。このためユーロ円はおよそ1週間ぶりに103円ラインを割り込み、ユーロドルも1.29ドル半ばまで値を下げました。その後はギリシャが「赤字削減期限を2年延長することでトロイカ(EU・IMF・ECB)と合意」との報から一時反発しましたが、それを否定するコメントからあえなく反落する乱高下となっています。

豪CPI・中国経済指標ー豪ドル上昇
 豪ドルも独自の材料で変動しました。豪消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、また最大の貿易相手国である中国の経済指標(HSBC製造業PMI)も懸念される中国の景気減速が軽微であることを示唆する内容であったからです。このため買い戻し圧力がかかり、対円では前日の下落分をほぼ取り戻し、そして対ドルでは1.02ドル半ばまで大きく値を戻す動きを見せています。

値動きに乏しい-ドル円
 一方でイベントのランク的には最大であるFOMC(連邦公開市場委員会)を抱えたドルでしたが、発表前は様子見ムードから膠着となり、そして発表後は予想通りの「QE3継続・金融政策は据え置き」となったことから、値動きに乏しい状況を打破することは出来ませんでした。

東京・欧州タイムは材料難・・・
 こうした中で本日の展開ですが、東京・欧州タイムは材料難を意識せざるをえない展開が予想されるところです。欧州タイムの英GDP速報値を除くと、NYタイムの米耐久財受注・新規失業保険申請件数、そしてアップルの決算発表くらいしか主だったイベントが不在となるからです。このためどの通貨もいわゆる「凪ぎ」となることが想定され、動意に乏しいと見られるところです。

 ドル円に関しては、依然として80円ラインにかけて分厚いドル売りオーダーが展開しており、一方で79円半ばに展開している200日移動平均線にかけてドル買いオーダーが段階的に散見されることから、身動きが取れない格好となっています。これらを抜けることが出来れば新たなトレンドが形成される可能性を秘めているといえますが、現在の材料ではちょっと難しそうな気配といえます。

「ギリシャ懸念 VS 日銀追加緩和期待」の綱引き 
 昨日のユーロを動意付かせた「ギリシャの財政赤字削減期限延長報道」はすでにIMF/ECBによって否定されていますので、リスク選好への材料となる可能性はかなり低下しています。逆に否定する報道でギリシャへの懸念が増幅していることから、さらなるリスク回避へと傾斜する可能性には気をつけておかなければならないところです。

 もっとも仮にリスク回避へと傾斜しても、30日に迫る日銀金融政策決定会合での追加緩和に対する期待感(思惑)が残存する状況では、そうした動きも限定されると考えるのが自然ですが・・・?