ドル円上昇の本当の理由は?

日米2年債利回り格差
昨日のエントリーでは、材料面からみた現在の円安進行の理由と、今後の見通しなどをご紹介しました。

しかし、実は昨日ご紹介したような理由よりももっと今年の2月以降から今までのドル円の動きを説明できる要因があります。

それは「日米の2年債利回り格差」です。

金利差と為替相場には密接な関係があることは良く知られています。その中でも、日米の2年債の利回りの差とドル円相場の相関性は、非常に高いものになっています。

今年1月末に日米の2年債利回り格差(以下利回り格差)は0.08%を割り込むまで狭まって、ドル円相場は76円割れを窺う水準まで下落しました。その後3月半ばまでほぼ一貫して利回り格差は拡大し、3月半ばに0.27%台まで達し、ドル円相場も84円台まで上昇しました。その後再び縮小に転じた利回り格差は6月1日に0.14%まで縮小し、ドル円相場も77円台まで反落しました。
最近では、10月初旬に利回り格差が0.13%を割り込む水準まで縮小したあと拡大を始め、昨日0.20%を上回る水準まで拡大し、ドル円も80.30円台の高値を付けています。

もちろんこうした関係性は強まったり、弱まったりするものですが、少なくとも当面はこの利回り格差とドル円の相関関係は続くと予想できます。

そう考えれば、ドル円が82円、83円と上昇する為には、米金利が上昇するか、日本の金利が低下することが必要です。しかし日本の2年債利回りは0.1%を下回っていて。これ以上低下余地はほとんどありません。したがって利回り格差拡大は米2年債利回りがどれだけ上昇するか、にかかっています。3月には米2年債利回りは0.4%を超える水準まで上昇したことが利回り格差の拡大の要因になりましたが、QE3を実施し、今後QE4も行われるのでは、という現在の状況では、米2年債利回りはこれ以上はなかなか上昇しにくい、と予想できます。

もちろん相場ですから何があるか分かりませんが、以上の事を踏まえると、ドル円が春のように84円台まで上昇する、というのは考えにくいと思っています。