日銀への期待感は過剰な物の可能性

Buy the rumor, Sell the fact
昨日のNYダウは、素材大手の3Mや化学大手のデュポンの決算が予想を下回ったことから243ドルと大幅安になりました。

東京時間早朝にスペインの地方格付の格付が引き下げられたことや、スペイン政府が「銀行支援によって2012年の赤字は対GDP比で7.3%まで拡大するだろう」としたこと、そしてNYタイムスが「バーナンキFRB議長は「オバマ大統領が勝利したとしても、3期目の議長職に立候補するつもりはない」と述べた」と報じたことから全般的なリスク回避が強まる中、NYダウだけではなく、世界的に株安の動きとなりました。

世界的な株安ですから、これまでのパターンでは、ドル買い、円買いでクロス円が下がり、ドル円も強いドルよりも円がさらに強くなることで円高となっていました。

ところが昨日は、クロス円は全般的に下がったのですが、ドル円はほとんど下がりませんでした。

その原因は、来週の30日に開催される日銀金融政策決定会合での追加緩和に対する期待の高まりと考えられます。

しかし、すでに

「政府が日銀に対し、国債などの資産買い入れ基金を20兆円増額する追加金融緩和策を求めている」
「事実上、米連邦準備理事会(FRB)方式の無期限(オープンエンド)の買い入れ表明」

などと報じられてしまっている以上、これ以上のポジティブ・サプライズとなる可能性は極めて低いと考えられます。むしろ期待した規模にならなかったりした場合のネガティブ・サプライズとなる可能性が高いと考えられますし、もし20兆円の緩和となっても、すでに市場に織り込まれていると考えられることから、材料出尽くしでいわゆるBuy the rumor, Sell the fact(噂で買って事実で売れ)となる可能性が高い、と予想できます。