<話題の焦点>=本格的拡大期迎える炭素繊維

 炭素繊維が本格的な拡大期を迎えている。既に航空機、スポーツ分野を中心に大きく市場規模を拡大しているが、風車やコンパウンド、自動車など産業分野に用途が広がり、欧米に続いてアジアへ需要エリアも広がってきた。今後は航空機への採用本格化と環境・エネルギー関連をリード役にした産業分野の成長、新規用途開発によるスポーツ分野の安定した需要増により、年率15%以上の成長が見込まれる。

 全分野で需要拡大が続いているが、特に伸びが大きいのは産業分野で、風力発電などエネルギー関連需要が旺盛な欧州に加え、アジアでは中国の需要増加が目立つ。リーマンショック後の世界同時不況による大幅な需要減退を経て、2010年からは急速に回復。市場規模は当面、2013年に5万トンが予想されており、過去3年間で約1・7倍に拡大することになる。

 生産能力は2012年推定で、世界トップをいく東レ<3402.T>が国内外合わせて1万8900トン、帝人<3401.T>グループの東邦テナックスが1万3900トン、三菱ケミカルホールディングス<4188.T>グループの三菱レイヨンが1万100トンと日本メーカーの独壇場になっている。