自民党の政権公約

ややトーンダウン
衆議院が解散してからの1週間、話題の中心となっている次期首相候補No.1の安倍自民党総裁ですが、これまで取り上げてきたように、金融政策に関して過激ともいえるような発言を繰り返してきました。

昨日夕方発表された自民党の政権公約では、こうした発言からややトーンダウンした印象がありました。

3%とも言っていた物価目標は2%と現実的なものになりました。日銀法の改正に関しては、検討することは明記されましたが、内容は不明です。また建設国債を日銀に全額買ってもらう、という件ではすでに「直接とは言っていない」としています。

目新しい物としては「財務省と日銀、民間が参加する「官民協調外債ファンド」を創設する」というものがありました。しかしいくら民間が参加する、と言っても、財務省と日銀が参加して外債を買う、ということになれば「迂回介入」という批判を海外から受けることになります。

物価目標に関しては、日銀も1%が良いという判断ではなく、まずは明確にインフレ率をプラスにするという意味もあって現在は1%にしています。そう考えると、今1%を2%にすることにそれほど意味はないと考えられます。

またもし日銀法(および財政法)を改正して日銀に建設国債を買い上げるようにしたとしてもあまり意味はありません。ちょっと誤解があるのかもしれませんが、今年度建設国債は約6兆円発行されています。その6兆円分すべてが、何の問題もなく市中で売れています。もしこの建設国債を日銀が買ったとしても、何の変化もないのです。もしも一部の欧州諸国のように国債を市場で売ることに障害があったり、懸念があるのであれば日銀が買うことに意味はありますが、今は買い手が変わるだけですから、アナウンスメント効果以外の意味はありません。
もし、デフレ対策にというのであれば、建設国債の発行額6兆円を20兆、30兆と増やす必要がありますが、その点については公約では何も触れられてはいません。