<話題の焦点>=百貨店、旗艦店の増床相次ぐ

 個人消費低迷の象徴とされた百貨店の動きが活発化してきた。消費者が価格に見合った価値を求める傾向が強まる中、ゆったりとした売り場で商品の魅力を伝えることで、固定客を増やすと同時に客単価を引き上げる戦略へ転換している。

 Jフロントリテイリング<3086.T>の大丸東京店は、10月5日にグランドオープンした。同店は、赤レンガ駅舎が復元された東京駅と反対の八重洲口側に位置する。東京駅への観光客や、従来のビジネスマンに加え、若者や家族連れの顧客も多く、顧客層が拡大している。売り場面積は増床前に比べ4割増。オープン後初の日曜日となった10月7日には17・6万人と記録的な来店客を達成、売上高も正月レベルに達した。

 11月21日にグランドオープンしたエイチ・ツー・オー リテイリング<8242.T>の阪急うめだ本店は、店舗面積が改装前と比べ4割増え、国内最大級となった。情報発信スペースとなる祝祭広場やファッションショーを開くイベントホールやギャラリーなどをつくり、「情報発信のできる劇場型百貨店」に生まれ変わった。

 三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>は100億円を投じて来春までに伊勢丹新宿店本店を改装する。高島屋<8233.T>は140億円を投じ横浜店を改装し、店内の休憩スペースを広げるなどしてシニア層や家族連れの顧客が店内で過ごしやすい環境を整える。