為替相場が対ユーロで急速な円安、投機筋の仕掛けの思惑薄い(馬渕治好氏)

 為替市場で午前10時を過ぎたあたりからユーロ主導の円安が進行、今年4月27日以来の1ユーロ=107円台に入った。つれて対ドルでも82円台半ばに円安傾向を強めた。これについて、ブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏は「目先的には月末ということで一部運用筋のポジション調整の動きや、大口の円売りの動きが反映されたものと思われ、欧州関連のイベントや投機筋の売り仕掛けが影響したものではなさそうだ」とし、継続的な円売りユーロ買いの動きにはつながらないとの見方を示している。
 ただ、馬渕氏は中期波動的にはここから年末、さらに来年に向けて円安トレンドにあるとの見解を持つ。いわく「円の売りポジションは積み上がってはいるが、これまでのように買い戻しで円高水準に戻ってしまうこれまでのパターンから離れ、ドル・円相場は最近のレンジ上限である1ドル=85円を上に抜ける公算が大きい」とみており、時間軸としては年内にも実現するという見方だ。
 また来年に入っても円安傾向は続き、1ドル=90円台水準での展開を想定している。その背景としては「日本の経常収支の縮小傾向が強まっていること、次期首相の可能性が高まっている安倍自民党総裁の円安志向の姿勢が極めて強いこと、さらに米国の“財政の崖”への懸念や、欧州の財政不安がひと頃より後退する動きを示していることなどが挙げられる」(同)としている。