「買い先行、Fの壁の存在が微妙に・・・」

「買い先行、Fの壁の存在が微妙に・・・」
 先週末の米国株式相場は小幅な値動き。ダウ工業株30種平均は3.76ポイント高の13025.58、ナスダック総合指数は1.79ポイント安の3010.24となった。「財政の崖」に向けて与野党協議が進展していないものの、投資家の足下の景気回復に対する期待は根強い。強弱感が対立しており、小幅な値動きに留まった。また、シカゴ日経平均先物は9500円付近での推移。したがって本日の東京株式相場は堅調なスタートを想定。引き続き上値を試すものと思われる。

 先週末の日経平均は日足チャートで十字足が出現したものの、特に強い達成感は出ていない。本日の寄り付きであっさり高値(9492.91円)を抜けると、楽観的なムードが漂うことになる。その場合、9480円付近に位置している壁の存在を否定することになり、上値余地が広がることになるだろう。寄り付き後の強弱感を見極め、軸の傾きを意識することが重要となる。

 ただ、同時並行で悪材料も噴出している。ムーディーズはESM・EFSFの格下げを発表しており、米格付け会社によるユーロ攻撃がまた新たな展開を見せてきている。ユーロ圏を構成する国家を格下げするのではなく、その救済システムそのものを格下げしてきているからだ。

 もちろんこの話はドイツやフランスの格下げにも通じるものであり、将来的にユーロ全体が地盤沈下する公算は大きい。ESMの格下げによって救済資金の調達が難しくなれば、南欧諸国が真っ先に財政破綻する可能性が高まるからだ。今後は一段と米格付け会社、ヘッジファンドによる欧州攻撃が激化することが予想され、それによって相対的にドル浮上を図るつもりだろう。これまでのシナリオとまったく変化はない。

 そして気をつけなければならないのが、北朝鮮の動向だ。今月10日にも自称「人工衛星」の長距離ミサイルを発射するとしており、にわかに緊張感が高まっているのだ。それによって日本は沖縄にPAC3(地対空誘導弾パトリオット3)を配備するとしており、迎撃に意欲まんまんだ。

 もちろん北朝鮮のミサイル発射なんていうのは、米戦争屋の暗黙の了解がないと実施することはできない。北朝鮮はもともと「米国に生かされている国」であり、米国の都合によって操作されている。だから、今回のミサイル発射で喜ぶのは、沖縄に駐留する在日米軍である。最近ではアメリカ兵による犯罪、不祥事が続いており、沖縄県民の米軍への不満が高まっている。このような状況で“危機”が出現すれば、在日米軍の存在意義が高まるというものだろう。もちろん日本向けの武器販売などが促進され、商売にもなるというわけだ。北朝鮮のミサイル発射は、米国向けの公共事業みたいなものなのである。

 そして日曜日の午前に日本中を震撼させる事故が起こった。それは中央道・笹子トンネルの天井崩落事故である。これによってすでに9人が死亡しており、なおも救出活動に時間が掛かるという。完全復旧までに1週間程度要すといわれており、日本の大動脈の一本が寸断された状況だ。

 ここで注目しなければならないのが、この付近に断層が存在しているということだ。単に金具の老朽化ということならば特に問題はないのだが、断層が原因となると、今後も各地でこのような事故が多発することが予想される。「少しずつ山がずれていて、トンネルに強い圧力が掛かった」ということになるからだ。特にこの付近は富士山に近い場所であり、富士山噴火の前兆なのかもしれない。そう考えると事故と断層との関係を精査すべきであろう。将来的には日本列島が東西に分断される大きな災害につながる可能性があり、このへんの展開には十分に注意をしておきたい。