<クローズアップ>=耐震補強は国家の急務、関連銘柄を探る(2)

 財政赤字が膨らむ現状、建設国債発行などは切り出しにくいのだろう。仮に自民党が政権に復帰しても財源確保への審議難航が予想され、現時点では、政府民主党がまとめた復興予算の計上についての新基準に沿って銘柄を選択するのが現実的と考えられる。新基準では、事実上、被災地以外で使える対策費は堤防耐震化と学校の耐震化に絞り込まれた。

 東日本大震災復興予算が被災地以外で使われているとの批判を受け、新基準は被災地の復旧復興や被災者の生活再生のための施策に充てることを基本に、全国防災対策の対象事業を絞り込んだ。国土交通省による官庁施設防災機能強化事業49億円や農林水産省所管の農業水利施設の震災対策15億円など、11府省35事業168億円の執行差し止めを決めている。

 被災地以外で使える全国防災対策費の対象に堤防耐震化と学校の耐震化が残ったのは、津波による甚大な被害を踏まえ、緊急の対策が必要との判断で、校舎が震災時に避難所として利用されることを考慮、子どもの安全確保の観点からも緊急性と即効性があると判断されたからだ。ただし、いずれも厳しく対象を絞り、耐震性の低いものに限り容認している。

 こうした流れに沿って耐震補強関連のなかからを選別すると、最もマークが必要なのはここ急動意を見せている不動テトラ<1813.T>だ。建築構造物基礎の耐震対策から壁式橋脚の複合耐震補強、河川護岸の耐震対策、埋立地の液状化対策まであらゆる分野の耐震対策工事や地盤改良に高い実績を持ち、従来工法の約半分へコストダウンに成功。矢作建設工業<1870.T>も完全外付耐震補強工法と制震補強工法、集合住宅や木造住宅耐震補強など幅広く耐震補強工事を手掛け、建築物の耐震補強に欠かせない存在だ。