<クローズアップ>=「超伝導直流送電」に脚光、電力融通での効率送電に不可欠(2)

 しかしながら、この電力融通での最大の問題は、電力送電時に発生する送電ロスだ。日本国内では現在、発電所で発電した交流の電力をそのまま電力ケーブルで送電、工場やオフィス、各家庭ではこの交流電力を直流に変換して使用している。交流送電は電圧を上下する変圧器の仕組みが簡単であることから採用され続けてきたが、交流のままで電気を送電すると電気の多くが送電過程において熱で失われてしまうことになることから、発電された電気を直流で直接送電してロスを抑制することが急務となっている。

 この直流での送電を実現するうえでコアの技術なるのが、電気抵抗がほとんど生じない超電導のケーブル。これを利用して直流で送電する「超電導直流送電」が電力融通の救世主として再び脚光を浴びている。

 「超電導直流送電」研究では日本が先行、愛知県春日井市の中部大学では世界初の本格的研究施設が産学連携で設置されており、「超電導直流実験装置」で実用化へ向けた研究が急ピッチで進展している。研究に参加している企業群を含めて関連企業の重要度が増してきそうだ。