「堅調スタート、余韻を楽しむ相場」

「堅調スタート、余韻を楽しむ相場」
 先週末の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株30種平均は81.09ドル高の13155.13、ナスダック総合指数は11.23ポイント安の2978.04となった。注目の11月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が14.6万人増。市場予想を大きく上回っており、「サンディ」の影響が小さかったとの評価だ。ただ、ナスダック総合指数は、アップルの下落を受けて軟調推移。強弱感が対立している。シカゴ日経平均先物は9540円付近での推移。したがって本日の東京株式相場は堅調なスタートを想定。引き続き上値を試すものと思われる。

 先週末は取引終了後に三陸沖でM7.3の大地震が発生。一時は津波警報も発令され、日経平均先物は9460円まで下落する場面もあった。

 しかし、特に大きな被害はなく、「3・11」をイメージした先物売りは不発。その後は買い戻しが優勢となっている。米雇用統計の上ブレも加わり、週初の東京株式相場は堅調な値動きが期待できそうだ。

 今週の注目材料は12日の米FOMCの結果発表である。市場コンセンサスは「追加的な資産購入の継続・拡大」であり、ドル安がイメージされやすい。最近は一方的に円安・ドル高が進んできたが、これに冷や水を浴びせることになりそうだ。「金融緩和は円だけではない。ドルもやっているのだ」と・・・。これが円高・ドル安の要因となるだろう。

 そして欧州ではイタリア・モンティ首相が辞任すると報じられている。ベルルスコーニ前首相率いる自由国民党が支持を取り下げており、このままでは議会運営が困難と判断されたからだ。

 これによってモンティ首相が押し進めていた緊縮財政路線に黄信号が点れば、イタリア国債への警戒感が高まってくる。今後のイタリア長期金利の動向に注目であり、これが欧州危機再燃の口火になる可能性もあるのだ。

 そして北朝鮮のミサイル発射だが、韓国筋の情報によれば、「年内の発射の可能性は低い」という。どうやら技術的な問題が生じたようであり、「今すぐに発射」ということはなさそうだ。16日の総選挙まで邪魔されることなく、このまま進むと思われる。

 日経平均の日足チャートでは、上方の窓(9806.40円-9819.99円)を目指す展開となりそうだ。あと280円程度の上昇余地があり、週末に向けて動くと思われる。

 ただ、12/16の総選挙で「安倍相場」の賞味期限が切れるのは明白。あとは「どこまで上昇できるのか」ということであり、「余韻を楽しむ相場」であると言えよう。位置エネルギーが高くなれば、その反動はかなり大きくなる。投資家は「倍返し」も念頭に置きながら、トレードしなければならない。