為替:「自民圧勝」観測も円売り要因、3月の1ドル84円17銭が視野に

 この日の急激な円安・ドル高に対して「円売りとドル買いの両サイドの要因」が関係者からは指摘されている。円売り要因としては、12日に一部で「自民党300議席に迫る勢い」という報道が流れ、これに乗る形で欧州ヘッジファンドが円売り・ドル買いを入れたという。自民党が圧勝した場合、一段の金融緩和が見込めるという観測が強まった。
 一方、ドル買いの要因とされたのは、ひとつには12日に米国の「財政の崖」問題の進展が見えるとの観測が出たこと。もうひとつは、同日の公開市場委員会(FOMC)で金利低下を続ける時期に関して「2015年半ばまで」という言葉が外れ「失業率6.5%」をメドとする数字が浮上したことだ。このFOMCの声明を受け「米国の金利引き締めは予想外に早いのでは」という観測が浮上しドル買いに勢いがついた。
 このなか、世界の投資家の関心を集めている円には売り姿勢が強まった。外為どっとコム総合研究所の川畑琢也研究員は「11月下旬の82円50銭台を節目に半月程度の往来相場が続いたが、ここを抜いたことで円売りに弾みがついた」という。特に、81円から83円のレンジには円ドルのオプションが厚く張り巡らされていたが、ここを抜け出したことの意味は大きい。川畑氏は「3月の1ドル=84円17銭の更新は視野に入ってきた」とみている。