円安加速も修正に注意

来週は、衆院選と日銀金融政策決定会合が焦点
 昨日は、FOMCによるバランスシート規模拡大ペースの倍増(400億ドル→850億ドル)にもかかわらず、ドル円が下落しなかったことや、衆院選で自公両党の過半数獲得が確実視されることなどからドル円は83円台後半へ続伸。ベイナー米下院議長(共和)がオバマ大統領の予算案は歳出削減に真剣ではないと述べたことから「財政の崖」交渉遅延を、各マーケットが嫌気する場面も見られたが、米経済指標がコア小売売上高、新規失業保険申請件数共に市場予想比良好な内容だったこともあって米長期債利回りは続伸し、ドル円の下支え要因となった。

 本日は日銀短観、中国HSBC製造業PMI、ユーロ圏速報PMI、ユーロ圏失業率のほか、米国でコアCPIおよび鉱工業生産が予定されている。
 日銀短観は、悪化を見込む市場予想(業況判断DI:製造業-10、非製造業+5)を下回る内容となった事で、積極財政・金融政策の必要性への期待感を高めドル円の下支え要因となっている。

 中国HSBC製造業PMI(10:45予定)は、前月比で改善を示すと4ヶ月連続の改善となる。

 米「財政の崖」協議以外では、来週は衆院選・日銀金融政策決定会合が注目。世論調査では自公両党で過半数(241/480議席)~300以上の議席獲得の可能性も示されていることから、焦点は自公両党で3分の2(320)を獲得できるか否かとなっている。3分の2獲得の場合、民主党が第一党である現在の参議院で法案が否決されても衆院で再可決が可能となり、安倍総裁が掲げる積極財政・金融政策実現が意識・材料視され易くなるだろう。
 一方、自公両党で過半数は超えながらも3分の2に満たない場合、利食いの動きから一時的に調整する可能性も想定しておきたい。シカゴIMMでの投機筋のポジションはかなり傾いており、20日の日銀決定会合(+10兆円程度の資産購入基金拡大が予想されている)で、据置きや5兆円に留まる場合と合わせて、クリスマス前のポジション調整の口実にはなりやすいだろう。52週移動平均線との乖離率も、3月時点とほぼ同水準となっている。