<株式トピックス>=株価が景気動向に先行するなら来年の景気は?

 景気動向指数などからは、日本の景気が12年3月をピークに4月以降、後退局面に入った可能性が高いとみられている。ただし、製造工業生産予測指数は11月が前月比マイナス0.1%ながら、12月が同プラス7.5%と急回復が見込まれている。
 景気動向指数・先行CIや景気ウォッチャー調査・先行き判断DIなども、12年10~12月期に景気底入れを示唆している。仮に3月をピークに「景気後退」であっても、その期間は6カ月プラスアルファ程度の軽微に終わり、10~12月期に底入れする可能性が高くなったとの見方もできる。
 一昔前は「株価の動きは景気動向に対して6~9カ月程度先行する」というのが常識とされていた。実際に、株価は景気動向よりも一足先に上昇、下落することがほとんどだ。2008年後半のリーマンショックは記憶に新しいが、2009年度一杯は景気は底の状態で、日本もアメリカも失業率は悪化し、GDP成長率はマイナスを記録していた。しかし株価はというと、2009年3月に日経平均は7000円割れ寸前になったのを底に上昇基調に転じ、8月には1万円の大台を回復している。
 理由一つは、景気の悪化は「カネ余り」状態を生み出すため。景気後退期には、株式市場からマネーが流出し、現金化されて預金や国債などの安全資産への資金逃避が起こるためだ。
 しかし景気後退期には、政府が金融緩和を行うので、預金金利や国債の利回りは非常に低くなる。したがって株式市場には「不景気の株高」という現象が、かなりの頻度で起きることになる。現時点がそれに当たり、来年の景気回復は現実となる可能性が濃厚だ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)