<マーケットアイ>=20兆円 緊急経済対策始動、復興、防災、インフラ整備に重点(1)

 きのう8日の東京株式市場は、前日の欧米株安や円高修正一服を受けて、利益確定売りが継続した。日経平均株価終値は前日比90円安の1万508円と続落。前日の米国株安と、外国為替市場での円高修正の一服を受け、自動車、電機など輸出関連の主力銘柄や、金融緩和期待で底上げの動きにあった銀行、証券に利益確定の動きが先行した。しかし、一方で、政府の緊急経済対策が決定したことから、改めて期待感が高まり、低位建設などインフラ整備関連銘柄を買う動きが鮮明となった。

 政府は8日午前、安倍政権が新設した日本経済再生本部の初会合を開き、緊急経済対策の骨子を決めた。対策費として総額10.3兆円超を投じ「縮小均衡の分配政策」から脱して、「成長と富の創出の好循環」へ経済の転換を図る。地方や民間企業の負担を合わせた事業規模は20兆円に達する見通しだ。緊急経済対策を11日に取りまとめ、補正予算案を15日に閣議決定する。

 明らかになった骨子は、(1)東日本大震災からの復興と防災強化(2)円高・デフレからの脱却(3)成長力強化――の三つの課題を克服する。このため、安倍首相は成長戦略、財政政策、金融政策の「3本の矢」を組み合わせることで、長引くデフレから脱却する考えを示している。今年度補正予算で緊急経済対策として総額10.3兆円を計上。復興・防災に3.7兆円、成長による富の創出へ3.0兆円、暮らしの安心・地域活性化が1.9兆円、地方向け交付金が1.4兆円、国庫債務負担が0.3兆円の内訳となる見通しだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)