88円の攻防戦

値幅か日柄か?
 昨日は、アジア時間朝方に甘利経済財政相が、「過度な円安は国民生活にマイナスの影響もある」と述べたことを材料に、円売りポジションの調整が始まった。甘利経済財政相は14日にも同様の発言「100 円未満が適正で、現在は国情に見合った水準に修正しつつある」をしているが、金融政策決定会合前に、これまで短期的に買い進まれたポジション調整を行いたがった市場に口実を与えた格好となった。

 本日は米国でコアCPI、鉱工業生産、NAHB 住宅市場指数および地区連銀報告が予定されているが、市場の焦点は本邦当局の円安誘導姿勢や、米政府債務上限引上げ問題となっている中、ドル円へのインパクトは限定的か。菅官房長官による定例記者会見などで、円高けん制発言がなく、甘利経財相と似たような円安のリスクへの言及がある場合、心理的節目88円割れへの続落リスクがある。

 また、来週の日銀決定会合においても、既にインフレ目標2%の導入と10 兆円程度の追加資産購入基金拡大は織り込み済みと見られ、再び円安期待を造成するには、新たな積極緩和スタンスが示される必要があり、調整に分がある流れ。

 テクニカル面では、88円の心理的節目の攻防がまずは焦点。同水準は一目均衡表の転換線とも重なる。ここを割り込むと、先週付けた86.80円水準が意識される。ここは昨年12月からの上昇に対する38.2%押しとも合致する水準だ。86円ちょうど近辺には一目均衡表の基準線が位置する。値幅で調整するのか日柄で調整するのか、日銀金融政策決定会合~FOMCにかけて1月の動きはテクニカル面からも見極めが必要な時間帯になる。