<クローズアップ>=本格的拡大期迎える炭素繊維、航空機からスポーツ産業まで需要広がる(1)

 炭素繊維はリーマンショック後の世界同時不況による大幅な需要減退を経て、2010年に入って急速に回復、ここにきての航空機建造ラッシュで需要はさらに急速な拡大に向かってきた。

 ただ、拡大してきているのは航空機分野だけではない。スポーツ分野も大きく市場規模が拡大しており、風力発電機のブレードやコンパウンド、自動車など産業分野でも需要が急増している。

 「炭素繊維は強度の高さと軽量性、優れた耐熱性を生かした開発で用途を切り開いてきた」(東レ広報)としており、航空機は2次構造材主体から1次構造材にも採用され、一機当たりの使用量が飛躍的に拡大。軽量化の観点から鉄代替素材として船舶や機械、圧力容器を含めた産業、スポーツ分野から土木・建築資材をはじめ幅広い分野で引き合いが強まってきた。

 全分野で需要拡大が続いているが、特に伸びが大きいのは産業分野で、風力発電などエネルギー関連需要が旺盛な欧州に加え、アジアでは中国の需要増加が目立つ。今後は航空機への採用本格化と環境・エネルギー関連をリード役にした産業分野の成長、新規用途開発によるスポーツ分野の安定した需要増加により、年率15%以上の成長が見込めるという。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)