<クローズアップ>=本格的拡大期迎える炭素繊維、航空機からスポーツ産業まで需要広がる(3)

 2位につける帝人<3401.T>グループの東邦テナックスはドイツの新ライン年産1700トンが2010年9月に本格的に立ち上がり、現在、国内外トータルで1万3900トンの設備が稼働している。航空機向けに加え、トヨタから技術貢献の大きいサプライヤーに贈られるプロジェクト賞を受賞するなど自動車分野やタイの大手圧力容器メーカーとの独占供給契約を結ぶなど、中国、インドを含めたアジア向けを強化しており、近く増産に乗り出してくると予想される。

 三菱ケミカルホールディングス<4188.T>グループの三菱レイヨンも1万100トンと東レ、東邦テナックスに次ぐ規模を誇る。昨年11月にドイツの炭素繊維加工メーカーを買収、自動車向けなど一般産業分野を強化したのに続き、12月には韓国メーカーと複合材料の戦略的事業提携を結んだ。さらに、米国ではゴルフシャフト向けと中間基材事業の世界展開を目的にアルディラ社を買収、子会社のグラフィルはシェールガス圧縮容器向けに高性能レギュラートウの量産体制を整えている。

 炭素繊維はまさに日本メーカーの独壇場であり、最大手の東レとの連携を強め、独自技術で産業分野を中心に幅広く炭素繊維の加工開発を進めるサカイオーベックス<3408.T>もマークが欠かせない。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)