【追記】国策に売りなし!要チェック32銘柄と利益確定のタイミング=向後はるみ

●基本的に、狙う銘柄は、国策に沿った銘柄
いまこそ、個人投資家は、「国策に売りなし」という相場格言を想起し、それを実行するべきです。
国策とは、当然のことながら、巷で連呼されている、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」です。

「アベノミクス」とは、金融緩和、積極財政、成長戦略の3本柱です。国土強靭化の名のもとに、公共事業というカンフル剤で足元の景気回復を目指します。同時に、日銀による積極的な金融緩和効果で円安を誘発させます。
この相乗効果で、期待インフレ率を高めるというものです。期待インフレ率が高まれば、インフレヘッジの手段である、株式や不動産といった資産価格が上昇し、資産インフレが発生することでしょう。そして、この資産価格上昇が、富裕層中心に消費意欲を喚起し、結果、個人消費が回復する見通しです。また、円安効果に加え、米国の景気回復効果で、輸出企業の収益も劇的に改善することが予想されます。

よって、
(1)公共事業が収益に直結するゼネコン、
(2)資産インフレがメリットになる証券会社、不動産会社、
そして、
(3)円安メリットの輸出関連

この3本柱です。

(1)では、渋谷駅前開発案件を継続的に受注する東急建設(1720)、物流・生産施設から文教施設まで、耐震診断から電磁シールドまで、幅広い分野・技術において設計施工の体制を整えている巴コーポレーション(1921)、主力の建設工事が内外で断熱工事が好調な明星工業(1976)などに注目しています。

(2)では、野村HD(8604)や大和証券G本社(8601)といった大手よりも、水戸証券(8622)、極東証券(8706)、丸三証券(8613)、東洋証券(8614)、光世証券(8617)など、株式の委託手数料の増加が収益に与える影響の大きい、中堅証券に注目しています。
不動産も同様で、三菱地所(8802)、三井不動産(8801)、住友不動産(8830)の御三家よりも、収益の変化率が大手よりも高いことが期待できる、東京建物(8804)、東京建物不動産販売(3225)、東急不動産(8815)などの中小型株に注目します。
また、不動産流動化も注目可能ですので、ケネディクス(4321)、いちごグループHD(2337)、レーサム(8890)なども要注目でしょう。

(3)では、自動車、電機、精密機械が3本柱で、正直、よほど先行き業績が暗くない限り、なんでも上がると思います。
その中で、私が最も注目しているのは、パイオニア(6773)です。同社は昨年12月27日、ジュピターテレコム(4817)へデジタルセットトップボックス(STB)「BD-V302J」を納入すると発表しました。このSTBについては他社からも問い合わせを受けていると伝わっています。このSTBの成長が期待材料です。
また、ローランドディー・ジー(6789)も、3Dプリンター関連のコアストックとして注目しています。蛇足ながら、3Dプリンタープリンターといっても紙に文字や絵を印刷をする機器ではありません。3DCADのデータを取り込み、粘土細工のように立体物を自動で作る機械です。これが急速に普及しているそうです。
そして、キャンド(無漏洩)ポンプ最大手の帝国電機製作(6333)にも注目しています。ちなみに、12年3月期第2四半期連結累計期間の電子部品事業は、自動車用電装品の電子機器ユニットの需要が震災からの復興需要やエコカー補助金等の政策効果、北米や新興国での生産の拡大の恩恵を受けたため、売上高は12.22億円(同16.2%増)でした。
●その他金融セクターに属する銘柄群にも注目
前回の総選挙では、自民党が選挙公約として、「適正な規模の小口金融市場の実現と真の返済困難者の救済」を謳っています。このため、アイフル(8515)、アプラスファイナンシャル(8589)、オリコ(8585)、ジャックス(8584)など、その他金融セクターに属する銘柄群にも注目します。

具体的には、自民は、上限金利規制、総量規制といった小口金融市場に対する過剰な規制を見直すことによって利用者の利便性を確保すると同時に、ヤミ金融業者の摘発強化、適正業者の育成を図り、健全な借り手と健全な貸し手による適正な規模の小口金融市場の実現と真の返済困難者の救済を目指すそうです。

●孫に渡す教育資金の贈与税を非課税にする税制措置で注目
ところで、政府・自民党は、祖父母が孫に渡す教育資金は贈与税を非課税にする方針です。具体的には、信託銀行などの口座で祖父母の資金を孫の教育資金として管理する場合、1500万円程度を上限に非課税とする案が有力になっているようです。

通常のコースに補習授業を追加して子供が受講する時間を増やしたり、従来より低学年の段階で入塾させたり、さらには、集団指導よりも、授業料が高額な個別指導など、塾にかける費用が増える公算が大きいと考えるのが自然です。

こうなると、中高校生向け主体の個別指導の直営補習塾を首都圏地盤に全国展開している東京個別指導学院(4745)などのように、塾経営を手掛ける企業群には強烈な追い風が吹くことは必至です。とりわけ、東京個別は、ベネッセHD(9783)傘下で無借金であり、ブランド力・好財務の両面で、今回のテーマの中心銘柄と考えてよいでしょう。

さらに、株価が低位で個人が手掛け易い点も魅力です。
このテーマでは、学研ホールディングス(9470)、リソー教育(4714)、早稲田アカデミー(4718)などもマークしておきたいところです。

●利益確定のタイミング
最後に、利益確定のタイミングですが、基本的には、上昇トレンドが終了したことを確認して、売るということを心掛けるべきです。トレンドの終了確認に関しては、テクニカルを使用すればよいと思います。例えば、パラボリックの売り転換、新値3本足の陰転や、重要な移動平均線の下方ブレイクなど、あなた自身が信頼できるテクニカルの「売りサイン」が出たら、利益を確定するべきでしょう。

【追記】2013.1.22 13:45
なお、1月21日から2日に行われた日銀金融政策決定会合は、市場の事前予想通り2%のインフレターゲットの導入と無期限金融緩和が決定されました。
これ自体はもともと予想された内容とはいえ、正式に決定されたことで、先にあげた銘柄群が上昇する可能性は一段と高まったと考えております。