<株式トピックス>=来週からの第3四半期決算発表で来期を読む

 17日の東京株式市場は、朝方買い先行で始まったものの上値が重く、後場は外国為替市場の動向に振り回される展開で、日経平均株価は結局小幅プラスで引けた。特に、後場に入ると一時、1ドル=88円15銭近辺と、朝方から50銭程度も円高方向に振れたことで、輸出関連の主力銘柄を中心に売りがかさむ展開。株価指数先物への大口の売りも裁定解消売りを誘い、現物指数も押し下げた。ところが、甘利明経済財政・再生相が「(円相場は)水準を調整している過程で(1ドル=100円を)転換点とは言っていない」と発言をしたと、海外メディアが伝え、これをきっかけに1ドル=88円70銭水準へと急速に円安に振れ、連動する形で日経平均株価も大引けに掛けて一気にプラスに転じた。
 あまりにも外国為替市場に振り回され過ぎる株式相場について、市場関係者からは「独自性を失った株式を売買してる意味がない。為替を売り買いした方が手っ取り早いのでは」といった嘆き節も聞こえてくる。確かに、昨年11月半ば以降の上昇相場は、円安と極めて連動性が高くなっている。市場からは「1円の円安で、日経平均株価は220円上昇する」との試算も飛び出すほどだ。
 ただ、当然のことながら、円安によって自動車、電機、精密機器、機械といった輸出関連の13年3月期業績の上方修正や、来期の14年3月期の業績好調予想を想定していることが背景にある。その答えが判明するのが、来週後半から本格化する3月期決算会社の第3四半期累計決算(4~12月)の発表だ。
 例えば、トヨタ自動車<7203.T>の場合、下期の想定為替レートを1ドル=79円としていたが、現状の円相場は1ドル=89円水準と、想定に比べ10円程度の円安となっている。1ドル=1円の円安が350億円程度の増益要因とされていることから、想定為替レートの修正次第では、今期予想営業利益1兆500億円のトヨタでも、かなりの上方修正が期待できそうだ。
 現在、日経平均株価225種の予想PERは17倍台と、かなりの割高水準まで上昇している。これは、第3四半期累計決算での今期通期業績上方修正を先取りした買いが継続しているためだ。市場関係者の関心は、今期の通期業績の上方修正を吟味しながら、14年3月期の業績予想がどう判断できるかという点に集まっている。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)