バブル発生確度高まる!1ドル110円・日経平均13000円も?=向後はるみ

●注目ポイント
結論からいって、私たちの生活にどのような影響を与えるかは分かりません。
なぜなら、この政策を受け、国民のマインドがどうなるのかが、現時点では読みきれないからです。

景気は「気(マインド)」からです。国民(企業・家計)が、日本国はこれから豊かになるという「マインド」になれば、企業は積極的に設備投資をし、従業員の賃金を上げ、家計はサイフの紐を緩めてお金を使い、それが回り回って、再び企業の設備投資意欲を刺激するという好循環が発生すると考えます。

なお、インフレになっても、企業は内部留保を溜め込み、設備投資はせず、従業員の賃金は上げないとみている悲観論者は、この「マインド効果」を過小評価しているともみています。

ところで、今後日銀が目標の2%を実現するべく動くため、日本経済はデフレからインフレになることはまず間違いありません。物価と金利は上昇傾向を辿り、円相場は円安バイアスが掛かり続け、おそらく、インフレヘッジの手段である株式や不動産価格も上昇することでしょう。

しかし、そのような状況変化を受けて、企業が「資金調達してでも設備投資(工場建設、店舗新設など)を積極的にするようになるのか?」、また、その結果、「新たな雇用が生まれ、それが人材獲得競争になり、その作用として、物価上昇率を上回る、賃金上昇が実現するのか?」についてまでは、現時点では、断定的な判断は下せないことも事実です。

ただし、円高・デフレを放置して、産業の空洞化、賃金抑制、安売り競争(過当競争)、資産価格の目減りが続くよりは、円安・インフレ(特に資産インフレ)の方が、私は、国民の気持ちは前向きになる可能性が高いとみています。

1月20日のNHK討論で、浜田宏一氏(内閣官房参与・エール大学名誉教授)は以下のような趣旨の発言をしたと記憶しています。
「為替相場が変動相場制のもとでは、財政政策ではなく金融政策が効く。それを提唱したマンデルは、金融政策をやって、インフレ期待が生じ、金利が高くなるということは起きるが、それはインフレ期待よりも少ない、だから必ず経済は利益を受ける。」と。
私は、まさにこれが日本において実現することになるとみています。

●株式市場・為替に関して
株式市場に関していえば、(出所・真偽は不明ですが)欧米のグローバルファンドが日本株に関心を示し始めたと一部で伝わっています。数兆円規模を運用するこの種のファンドは、有望な市場ほど投資する割合を高めるという特徴があります。グローバルファンドが過小にみてきた日本への評価を改め、各国市場と釣り合いの取れた中立的な投資をするだけで、市場に4兆~5兆円が流れ込むとの分析もあるそうです。

株価は経済を映す鏡であり、一般的に、株価は概ね6ヶ月から1年先の景気の先行指数といわれています。その株価の代表である日経平均は、18日まで、週間ベースでは10週連続で上昇を実現しています。これは1987年2~4月以来約26年ぶりの記録です。相当な規模の大きな相場が既に始まったとみてよいでしょうし、今後、6ヶ月~1年先の日本の景気は相当よくなっているのではないでしょうか。

一方、為替に関しては、浜田宏一内閣官房参与は18日、日本外国特派員協会で講演し、1ドル110円を超える円安の進行は懸念すべきだが、95円から100円程度の円安は何ら心配する必要はないとの見解を示し、ドル/円相場水準で100円は非常に良い境界線だと指摘したと伝わっています。

よって、110円を超える円安は、国際的な通貨紛争問題に発展するため、当面は1ドル=100円程度までの円安を想定しています。

日経平均については、東証の売買代金のシェアの約6割~7割程度を占める外国人投資家が、日本の相場水準をどうみているかが重要と考え、私は、円建て日経平均はもちろん、基軸通貨のドル建てでも日経平均のレベル観を持つようにしています。(ただし、今後、個人投資家を中心に国内勢のシェアが上昇してくるようであれば、その重要性も徐々に低下していくかもしれません)

いずれにせよ、ドル建て日経平均では、当面の上値は120ドル~130ドル程度と私はみていますので、1ドル=100円実現なら、日経平均は12000円~13000円程度までの上昇が期待できるとみています。逆に下値は100ドル~105ドル程度を想定し、1ドル=100円なら、下値メドは10000円~10500円程度ですね。

現在は、1ドル=90円程度ですので、円建て日経平均の上値メドは10800円~11700円程度、下値は9000円~9450円程度です。