<株式トピックス>=政策期待と足もと業績のギャップ

 24日の東京株式市場は、後場に入って外国為替市場での円相場が、1ドル=89円台に入るなど一段と円安・ドル高傾向を強める中で、輸出関連の主力銘柄を中心に買い直され、日経平均株価は4日ぶりに反発した。
 したがって、前場の日経平均株価がマイナスゾーンにあった時間帯に、市場関係者のあいだでささやかれた話題が、かき消されるかたちとなった。ただ、今後の相場を判断する上で必要と思えるため紹介したい。
 「アベノミクス」と、それに伴う円安進行を拠り所とした昨年11月半ばからの上げは、いわば「政策期待の上昇相場」といえる。2カ月間を経過しても依然としてその熱は冷めずに継続しているようだ。
 ただ、気をつけたいのは、現在本格化している3月期決算企業の第3四半期累計(4~12月)決算の内容について「円安によって目立った業績上方修正を発表する企業が数多く出現すのではという幻想を抱く投資家が見受けられる」(市場関係者)ことだという。
 対象となる10~12月期は、半分以上の期間1ドル78~80円水準の円高状態にあったこと。さらに、尖閣諸島を巡る中国との領土問題に伴い、中国での日本製品の販売不振が深刻化していた時期だ。株価は来期の業績を織り込みにいっているとはいうものの、足もとの業績も無視はできない。
 具体例としては、23日に決算発表して、きょう株価が大幅安した安川電機<6506.T>だ。12年4~12月期の連結決算は、売上高が2191億1800万円(前年同期比3.1%減)、営業利益67億9800万円(同39.4%減)、最終利益38億6200万円(同44.6%減)と低迷し、これが嫌気された。
 アジアを中心に自動車向けロボットは堅調を維持しているものの、制御機器が前年同期と比べ低調に推移したことが響いたという。昨年秋以降、株価が一貫して上昇てきたこともあり、足もとの業績低迷が目先の利益確定売りを誘ったようだ。
 政策期待と実際の足もとの業績回復に、大きなギャップが生じる懸念のある銘柄は、くれぐれも株価下落に注意しなければならない。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)