<私の相場観>=岩井コスモ証券・投資調査部副部長 有沢 正一氏

 日銀が決定した新たな金融政策は、ほぼ市場の期待に沿うものであり、先日の緊急経済対策に続いて新政権が掲げている主要な政策は着実に進められているとの安心感を市場に与えている。ただ、これで当面は市場に強い刺激を与えるような新たな政策は出てきそうにない。政策期待を背景とする円安・株高のトレンドに変化はないだろうが、ダイナミックな市場の動きは、やや落ち着くことになりそうだ。

 加熱気味だった政策期待が落ち着く一方で、本格化してくる本邦企業の四半期決算発表が個別物色の材料を与えてくれることになるだろう。

 中間決算発表時の3カ月前とは為替相場の水準が大きく変化しており、これに伴って通期の業績見通しを増額修正する企業がどれくらい出てくるのか、また増額の幅がどの程度になるのか注目されるところである。特に輸出型の自動車、電機、精密といったセクターの決算に対する関心が高まる。

 市場全体が落ち着いた堅調な推移となる中で、業績を手掛かりにした個別銘柄物色が活発化していくのではないだろうか。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)