プロディーラー予想【米雇用統計】

失業率の重要度が高まる
前回12月のFOMCにて、異例の低金利状態が正当される期間についての基準が、従来の時間軸(2015年半ば)から、失業率及びインフレ見通しの数値目標へと変更されたことで、マーケットでは失業率の数値に対する注目度が高まっています。ちなみに、12月会合後の声明文では失業率の目標値について、「少なくとも6.5%以下に低下するまで」と表記されました。同時に公表された経済見通しの中で、2015年の失業率見通しが6.0%~6.6%とされており、この点では「2015年半ばまで」としていた11月時からスタンスの変更は無いように思われます。ただし今回の変更によって、失業率の動向が市場のFRB政策見通しに対して与える影響が増大したことは間違いないでしょう。
低下傾向の失業率だが
その失業率ですが、昨年後半より月平均16万人ペースでの雇用増を維持し、米労働市場が緩やかな回復基調を辿るなかで、2012年年初の8.3%から徐々に改善され、年末には7.8%へと低下、今のところはFRBの経済見通しに沿う傾向を示しています。ただ、これまでは失業率に歩幅を合わせるように労働参加率も低下していました。つまり、就業をあきらめた人が労働市場を退場することで、見かけ上失業率が低下している状態にあったのが実情です。ここにきて、昨年末より労働市場からの退場者の復帰が目立ちはじめ、労働参加率が底打ち感を強めていますが、同時に失業率も横ばいとなっています。持続的に失業率を低下させるためには労働市場への復帰者を吸収した上で、雇用者数を伸ばす必要がありますが、ここまでの傾向をもとに行った試算によれば、労働参加率を維持した上で失業率を1ポイント低下させるためには家計調査ベースで、従来よりも9万人程雇用者の増加ペースを増やす必要があります。
FOMCでの新機軸公表後初の雇用統計、失業率の推移はもちろんですが、同時に労働参加率の動向にも注意が必要です。