<マーケットアイ>=海外資金 日本上陸続く、パラダイムシフトが契機に(2)

 パラダイムシフトといえばかつての小泉首相が仕掛けた〝郵政解散選挙〟がある。この時(05年9月)は、小泉改革に期待した海外マネーが日本株を買い漁った。当時は衆院解散以降に相場はうなぎ上りに水準を切り上げ、選挙後、半年間で日経平均は3割を超える上昇を示した。

 歴史は繰り返すというが、今回も立役者こそコイズミからアベに代わったものの、その時を彷彿とさせる日本買いが始まったとみる向きは少なくない。

 安倍首相が掲げる「デフレ脱却」という錦の御旗は、積極的な財政出動や金融緩和を肯定させるに十分な威力を持っている。そして「3本目の矢である成長戦略が日本株を買い続ける外国人投資家が拠り所とするところでもある」(市場関係者)という指摘は根強い。この成長戦略を国策として掲げているからこそ、その延長線上に日本企業の復活をみる、すなわち株式を買う価値があるということになる。

 ここ急激に商いを膨らませ、昨年の鬱憤を晴らすかのごとく上昇を開始したソニー<6758.T>は、財務リストラへの取り組みと主力のエレクトロニクス事業を軸とした成長戦略への踏み込みが評価されたが、これは今の日本全体の縮図でもある。当然、今回のソニー急騰劇は外国人投資家の買いが主導していることは想像に難くない。また、かつて小泉首相の〝郵政解散〟後に急騰した金融株も外国人買いの賜物である。当時、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>は解散後半年で株価を1000円近辺から1900円台(07年9月、株式分割後修正値)まで倍化させた。まさに今の東京市場はその時の記憶を呼び覚ましている最中かもしれない。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)