<日経平均213円安をどうみる> 松井証券シニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏

 全体相場はここ急騰してきた反動もあって、下落幅もきつくなっているが、下げの背景はスペイン問題(ラホイ首相など与党幹部のスキャンダル)が大きいとみており、マークが緩んでいた欧州不安を再燃させ、その意味では最近の過剰なリスクオンの流れに冷や水をかけた形になった。
 これについては、スペイン問題の着地点とスペイン国債利回りの動向などを見守る必要があるが、東京市場で買い遅れた向きにとっては格好の押し目買い提供場面となる可能性は小さくない。全体売買高の増勢は注目に値する。回転売買とはいえ個人投資家の参戦が加速していることが背景にあり、松井証券店内でみてもきょうの前場時点で電気、銀行、自動車セクターなどは個人は買い越している状況だ。
 また、今の相場のバロメーターとなるのは大手銀行株の動きで、きょうは、みずほなどが前場は強い動きをみせていたことに注目している。金融緩和の流れを背景に過剰流動性の象徴として、銀行株への見直し買いの流れはまだ緒に就いた段階とみることもできる。一方で、金融緩和で先駆して買われていた不動産株の下げがきつくなっている点は少し気がかりだ。輸出セクターは為替の動向に振られる要素が大きいが、内需ではこの銀行株と不動産株の動きが全体の地合いを左右するセクターとしてウォッチしている。短期筋とはいえパナソニック株などへの個人資金の流入も目を見張るものがある。外国人動向と並んで個人投資家の動きが今後の相場の鍵を握る段階にきている。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)