<私の相場観>=楽天証券経済研究所・シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之氏

 全般は高水準の売買高に反映されるように買い意欲の強い相場が続いている。ただ、ここまでの株価上昇で現在視界にとらえる買い材料は大方織り込んできていることも事実だ。

 為替の円安が一段と進行していることで、上昇の勢いは続いているが、円安が一服すれば上値を試す材料に事欠く状況であることも念頭に置いておきたい。

 日銀の次期総裁人事や個別企業の増額期待などをよりどころとする株価上昇には一巡感がある。一方、海外に目を向ければ、米国では前回、先延ばしした歳出の強制削減が3月1日に再び迫っている。

 また、イタリアでは総選挙が今月24~25日に予定されており、いずれも波乱要素をはらむ可能性はありそうだ。

 「アベノミクス」がここから正念場を迎える中で、3本目の矢である成長戦略が鍵を握ることになる。TPPに前向きな方向で議論が浮上すれば、株式市場にとっては上値追いの足掛かりとなるだろう。3月末までの日経平均株価はやや下値を深めにみて、1万円~1万2000円をゾーンとするもみ合いを予想している。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)