G7緊急共同声明 ~今後も要人発言に注意

まずはG20
昨日の海外時間は、G7緊急共同声明の発表とその解釈をめぐる報道で円相場が大きく上下しました。
一体どう解釈するべきなのでしょうか?

G7緊急共同声明(要旨)
「為替レートは市場において決定されるべき」
「為替市場における行動に関して緊密に協議すべき」
「我々の財政・金融政策が、為替レートを目標にはしない」
「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済及び金融の安定に悪影響を与え得る」

この声明の中に、円相場に対する直接的な言及がなかったことと麻生財務相が

「日本のデフレ不況対策が為替操作を目的としていないことがG7各国から認識されたことに意義がある」

と述べたことで円安の動きが容認されたとして一旦は円安に動きました。

しかしNY時間序盤に匿名のG7高官(在ワシントン)が

「為替相場に関するG7声明が誤解された」
「声明は円の行き過ぎた動きへの懸念を示唆したもの」
「G7は一国による円の誘導を懸念している」

と述べたと報じられたことから一気に円買いが強まってドル円、クロス円が急落しました。

その後イギリスの政府当局者筋が

「G7声明は単一の通貨や国についてのものでない」

と述べたことから円が売り戻される場面もありましたがカーニー・カナダ中銀総裁が

「G7諸国は国内の目標に対して金融政策を運営すべきで、為替の目標に対してではない」
「G20で円について協議する可能性は大きい」

と述べていたこともあって今週末のG20でも円安に対するけん制発言が出るのではないか、との思惑が強まって、上値の重い展開が続いています。

今回の声明では「財政・金融政策が、国内の手段を用いてそれぞれの国内目的を達成することに向けられていくこと、為替レートを目標にはしないことを再確認する」と明示されていることから、安倍政権が2013年度の経済運営で円高是正を最優先課題の一つと位置付けていること自体が非難される可能性もあります。加えて今後円高是正の為の金融緩和を日銀が行うこと、「官民協調外債ファンド」を創設すること、日銀による外債の購入といった新規の政策も打ち出しにくくなると考えられます。

昨日の報道の「G7高官」が誰なのかはわかりませんが、ニュースがワシントンから流れている事も気になります。先日ブレイナード米財務次官が円安容認とも取れる発言をしてはいますが、もちろん直接的な言及ではありませんでしたので、真意はわかりません。

昨日のエントリーでも書きましたが、ここからの円相場の行方はアメリカがどういった対応をするのか、が大きな鍵を握っていますので、今後も要人発言には注意が必要です。