<円高進行、ここからどう読む?>=岩井コスモ証券 投資調査部主事 堀内敏一氏

 この日の為替相場は、スピードオーバー気味の円安に対する調整の意味があるように思える。基本的な円安基調に変化はないと思う。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前にした売買に加え、日銀総裁人事を材料視する動きも出ている。G20に関しては、主要7カ国(G7)が声明を出し事前に先進国の見解を示し、新興国をけん制する動きがある。一部には「円に対して言及はしない」という報道もあるようだ。日銀総裁に関しては、大和総研理事長の武藤敏郎氏を有力とする見方もあるが、次期総裁候補は流動的な面があるだろう。
 日本の貿易赤字は定着してきており、米国はシェールガスの登場で成長性に対する見方は好転している。欧州も経常黒字で推移している。足もとの円安は、ファンダメンタルズを反映した面が強い。それだけに、大きく円高に振れる展開は想定しにくい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)